<阪神4-3広島>◇29日◇甲子園

 助っ人がようやく目を覚ました。広島フレッド・ルイス外野手(32)が3号ソロを含む3安打を放ち、今季3度目の猛打賞をマークした。不振で2軍落ちも経験したが、夏場を迎えて調子も上昇。5回には盗塁も決め「これが本来の自分の姿」と胸を張る。サヨナラ負けで借金はワースト11となったが、目覚めたルイスが打線を引っ張る。

 鋭いライナー性の打球が、左中間へグングン伸びた。そのまま観客席へ突き刺さる3号ソロ。敵地甲子園のファンを騒然とさせる一撃で、ルイスが存在感を見せつけた。

 3回の2打席目だった。阪神メッセンジャーのカットボールをとらえた。「コースに逆らわずにいい方向へ打ち返せた」と自画自賛する一打。1回には初球をいきなりセンター前へ運び、5回は四球で出塁するとすかさず二盗を決めた。7回には一、二塁間を破るヒットを放ち、今季3度目の猛打賞。「いい感じだね。球がよく見えているし、バットも振れている」と満足そうにうなずいた。

 3安打はいずれもファーストストライクを打ったもの。積極的な姿勢も取り戻し「これが本来の姿だよ」と胸を張った。

 貧打解消の期待を背負って入団したが、開幕から打撃不振に苦しんだ。5月末には2軍落ちの屈辱も味わった。2軍の試合で課題を持ってプレーし、日本の野球に徐々に適応。約3週間で12試合に出場し、打率3割7分2厘の高打率をマークし、6月15日に再昇格を果たした。

 新井打撃コーチも「ヒットが出る確率が上がってきた。以前は140キロ以上の真っすぐはファウルになっていたけど、前に飛ぶようになった。夏場を迎えて体もキレてきたんじゃないか。それに(新外国人)キラが来たことで精神面でもピリッとしてきたのかも」と指摘した。

 くしくもルイスの頭上を越える打球でサヨナラ負けを喫し、借金は今季ワースト「11」。「悔しい展開になってしまった」と残念がったが、CS進出をかけた激戦はこれからが本番。本来の姿を取り戻した助っ人が打線を、チームを引っ張る。【高垣誠】