<阪神4-3広島>◇29日◇甲子園
ハラハラじゃなく、福を呼ぶ!
阪神勝利投手は5番手で9回表をきっちり3者凡退に片づけた36歳福原忍投手だ。久保不在の窮地を感じさせないフル回転で、6月だけで3勝の荒稼ぎ。2番手渡辺を6回からつぎ込む継投策は、3投手がホールドをマークして福原が勝ち投手の無失点リレーだ。競り合いでの強さが、2桁貯金を支えている。
拍手に迎えられ9回のマウンドに、福原が上がった。先頭の堂林がセーフティーバントを試みるも、直球の勢いのまま打球が転がり投ゴロ。中東には真っすぐで追い込み、フォークで空振り三振だ。3人目の石原へも直球で押して追い込んだ。スライダーを投じ、ファウルゾーンに力なく上がった打球は、落下点に待つ新井貴のミットに収まった。最速は148キロ。「直球が良くなってきている」と、ブルペン最年長が躍動した。
直後だ。大和のサヨナラ打で勝ち星がついた。今季3勝目を挙げ「運が良かった」。すべてを6月に挙げた3勝は、いずれもサヨナラ勝ちによるもの。福原が好投したその裏に、劇的な勝利が待っている。決して運だけではない。
同点に追いついた直後の6回から渡辺、安藤、加藤、福原と無失点リレーだった。完璧な4継投で、3者凡退に抑えたのは福原のみ。女神を振り向かせる力投なのだ。
前日は加藤がプロ13年目の初セーブをマークするなど、リリーフ陣は適材適所の起用が続く。中西投手コーチは「点差、イニング、打者の左右、全ての状況を考えて、誰がどこに行くか決めている」と方向性を話した。
福原は「みんなががんばっている。1人1人後ろにつないでという気持ちで投げている」と、ブルペンを代表して話した。和田監督は「それが大きな要因。最後もしのいで。それがあったからや」と、連日好投する投手陣をたたえた。29日に、守護神久保の右太もも裏の筋挫傷を発表。復帰時期は未定なだけに、この起用法が続く。しかし、虎のブルペンにはサヨナラを呼ぶ男がいる。それだけで頼もしい。【宮崎えり子】



