<広島2-3阪神>◇6日◇マツダスタジアム
阪神の巨人追い上げへ不可欠なパーツが戻ってきた。榎田大樹投手(26)が完全復活だ。直球は伸び、キレ味鋭いスライダーで空振りを取った。6月5日以来、31日ぶりの1軍マウンドは6回2安打1四球で無失点。広島打線を完全に封じた。
「下半身の強い張りが取れて、いいバランス、ボールの勢いにつながった。勝ててうれしいです」
先月6日に出場選手登録を抹消された。先発転向1年目。昨季終盤に手術した左肘の負担、下半身の張りも考慮しての判断は吉と出た。5回1死まで無安打投球。両チーム無得点の7回2死満塁で代打西岡を送られ、わずか79球で降板も、4月18日巨人戦以来、79日ぶりの3勝目だ。
4月上旬。パソコンでNPB(日本野球機構)オフィシャルサイトを開き、携帯電話で画面を撮影した。両リーグの投手成績上位5人が表示された画面。セ・リーグ防御率1位欄には榎田、パ・リーグ1位には楽天美馬の名前があった。
「めったにないことですし、記念になると思って。美馬にはすぐに写メールを送りましたよ」
2人は同い年で東京ガス時代の同期。ともに10年ドラフトでプロ入りした。先発転向を悩んでいた時には「肘に負担がかからないし、いいと思う」と助言をもらったこともある。親友の活躍を力に変え、撮影した写真は携帯電話に保存。「お守り」にも支えられ、マウンドに上がっている。
「これからもチームの勝ちにこだわっていきたい」
チームは2連勝。シーズン折り返し地点での2桁貯金は5年ぶりだ。中西投手コーチは「後半戦のカギになる選手」と絶賛。順番通りなら次回先発は13日DeNA戦となるが、Gキラーだけに15日からの巨人3連戦に投入される可能性も残る。「2年間(疲労や肘痛で)7、8月にいなくて迷惑をかけた。しっかり投げないと」。プロ3年目。真夏の榎田は手ごわそうだ。【佐井陽介】



