切り札投入だ。広島キラ・カアイフエ内野手(29=ダイヤモンドバックス3A)が、今日9日DeNA戦(横浜)でデビューする。8日、移動前に荷物整理のためマツダスタジアムを訪れ「チームを変えるきっかけになる」と意気込んだ。チームは4連敗中で、打線は停滞中。1ゲーム差内に4チームがひしめく混戦を抜け出すため、キラのバットに期待がかかる。

 満を持して1軍の舞台に立つ。キラは気持ちを高ぶらせながら、頭の中は至って冷静に保っていた。

 キラ

 1軍でやるために来たから、すごく興奮している。(日本にも)しっかり慣れてきたし、野球もなじんできた。すべてを自分1人が変える存在にはならないけど(チームが変わる)きっかけになると思ってプレーをするよ。

 期待されるのは、破壊力抜群の打力だ。今季も3Aリノを退団する時点で、パシフィック・コーストリーグトップの16本塁打を放った。そして、前日7日にウエスタン・リーグ、オリックス戦(高槻)で待望の“来日初本塁打”をマークした。ただ、自らは「1発屋」でないことを強調する。

 キラ

 ここ数年は打撃も安定してきた。その安定を強みにしていきたい。

 2軍戦で7試合に出場し、30打席近くを消化した。その中で、日本人投手の特徴も把握した。「真っすぐを高めに投げる投手が多いね。高めのストライクゾーンが広いからなんだと思う。アジャストできる」と対応にも自信を見せた。懸念された右肩の痛みについても「シリアス(深刻)な問題じゃない」と不安を一掃した。

 横浜への移動前に堂林、菊池、安部の3人に打撃指導を行った野村監督は、キラに大きな期待を寄せた。

 野村監督

 軸の人が打って、彼らがそれに乗っていけるのが理想。外国人がガツンと打ってくれれば、若い選手もプレーしやすくなる。

 主軸のパフォーマンスが、若手のプレーに大きな影響を与えると説いた。指揮官は「丸も、松山も左だし、考えないと」と打順は明言しなかったが、大砲をクリーンアップに据えることが濃厚。DeNA、ヤクルト、中日と、ライバル球団との直接対決が続く正念場の9連戦。混戦から抜け出すには、キラの輝きが絶対不可欠だ。【鎌田真一郎】

 ◆キラ・カアイフエ

 1984年3月29日、米ハワイ州カイルア生まれ。イオラニ高から、02年にドラフト15巡目でロイヤルズに入団。08年9月にメジャーデビュー。12年にアスレチックスに移籍し、13年からはダイヤモンドバックス傘下3Aリノでプレーした。メジャー通算126試合に出場し、打率2割2分1厘、15本塁打、46打点。193センチ、106キロ。右投げ左打ち。背番号13。