<阪神1-4DeNA>◇27日◇甲子園

 ディディディ!?

 阪神がDeNAにまたも敗れ、3連敗だ。4番マット・マートン外野手(31)が前日に続き初回の好機で併殺打をくらった。球宴明け4試合で、わずか1安打の急失速。4番の夏バテが、チームの勝敗に直結している。中畑DeNAには、今季6勝7敗とリーグで唯一負け越し。クライマックスシリーズ圏内の3位に浮上したDeNAが、不気味な存在になってきた。

 中畑監督の高笑いが聞こえてきそうだった。阪神がDeNAのAクラス浮上をアシストした。5回まで完全投球の能見が「ジキルとハイド」になれば、塁上の走者を残したまま12残塁。最後はマートンの力のないハーフライナーがブランコのミットに収まり、3連敗となった。3試合連続で1点しか奪えず、和田監督は「点が取れなくて重いし、ピッチャーもきゅうきゅうとして1点もやれない雰囲気になっている」と、厳しい表情を崩さなかった。

 キヨシDeNAに勝てない。昨季も11勝10敗3分けと競り、今季は6勝7敗となった。巨人を含めて他4球団に勝ち越している虎には、厄介な存在。前日26日は天敵藤井に4敗目。阪神戦35打数17安打の金城、27打数11安打のモーガンには、また打たれた。「2強4弱」のペナントも、秋には決戦のCSがある。サバイバルのCSで、3位に座られると嫌な相手だ。

 主軸の不調で打撃が「線」にならない。1回1死一、二塁の先制機は、マートンが連夜の併殺打でつぶした。7回は空振りの3球三振。リーグ2位107安打のヒットメーカーは音無しで、球宴明けは13打数1安打と寂しい。水谷チーフ打撃コーチは「他におるわけやない」と打順変更を否定し「中心にしてるんやから、上がってきてもらわんと」と復調に期待する。

 マートン

 結果は数字を見れば分かる。ただ、打席での感覚は悪くない。勝利に貢献できないのは満足できないが、自信を持ってやっている。

 強力な虎党がいる甲子園は、同時に灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつける厳しい球場でもある。連日の屋外での戦いが、ドーム球場より負担があるのは事実。特に7人の球宴組に、疲労の色が見える。「(そんなこと)言ってられない」と首を振る虎将は、正念場で挑戦者精神を強調した。

 和田監督

 状況というか、乗り越えないといけない。苦しいけど、もう1回チャレンジャー精神で。どこのチームにもね。

 エースで痛い星を落とした。デーゲームで勝っていた首位巨人との差は4・5ゲームに開いた。敵将中畑監督も「うちはもともと、どん尻のチーム」とチャレンジャーを心得ていた。5位だった昨季、屈辱の初心を取り戻す時が来た。「ウル虎の夏」として夏休みの親子連れで満員の甲子園。太陽に負けない、ウルトラな戦いを見せなきゃいけない。【近間康隆】