巨人が、若手主体で先発ローテーションを再編する。明日31日のヤクルト戦に22歳の笠原将生投手、8月1日の第3戦は24歳の小山雄輝投手と、有望株の右腕を投入する。2位阪神とのゲーム差が5・5に開き、独走態勢を固めつつある。勝利と育成を両立させ、分厚いスタッフを構築する。

 伸び盛りに先発マウンドを託す。1軍の先発陣が練習を行った29日のジャイアンツ球場に、笠原、小山の姿があった。川口投手総合コーチは、中継ぎでブルペンを支えてきた笠原の先発起用について「(2軍調整中の)ホールトンの調子は関係ない。彼の将来を考えて、先発させます」と説明した。

 次世代のスターター育成は、チームにとっての懸案事項となっている。この2年、先発ローテーションを守っている投手は内海、杉内、沢村の3人がいる。沢村は25歳と若いが、内海、杉内の両左腕は30歳を過ぎ、脂が乗り切っている状態。2人が健在で台所事情に余裕のある今こそ、試合の中で経験を積ませ、力量を見極めるチャンスだ。

 笠原は「中継ぎのつもりで、最初からぶっ飛ばしていく。与えられた役割を果たす」とコメント。小山も「チャンスはそうない。変化球でかわすことは出来ない。阿部さんの要求に応えて、バッターに向かっていく」と話した。ともに140キロ台後半の角度ある直球が持ち味。6連戦が続く真夏に2人が先発枠をゲットすれば、一気に連覇まで押し切れる。【宮下敬至】