<日本ハム1-4楽天>◇2日◇札幌ドーム

 ソフトバンクを退団した斉藤和巳氏(35)は、楽天田中将大投手(24)が自らの開幕15連勝に並んだことに「自分の場合は(連勝中)いつか負けるからと思ってやっていたし、余裕がなかった。マー君はそういう感情では投げていないし、もっと上を目指してやっている」とたたえた。

 今でも最初の出会いを鮮明に覚えているという。田中がプロ1年目の07年。オープン戦の遠征先だった東京で、食事をともにした。第一印象は「しっかりしたヤツ」だった。高校を卒業したばかりの田中は先輩投手たちに囲まれていた。それでも「言いたい事は発言していた」姿に驚かされた。だから「18歳でいろんな事を乗り越えて、場数も踏んで来た。こういうヤツがプロで成功するんやなあと思った」と予感した。

 その直感は当たり、田中は1年目に11勝。5年目の11年には19勝を挙げ、斉藤氏も2度輝いた沢村賞を受賞した。そして、ついに自身の持つプロ野球記録に並んだ。

 「僕とは次元が違う。今のマー君は違いすぎる。僕が語れるものではないです」と、03年からの4年間だけで64勝も挙げた投手が繰り返した。なぜなら「アマチュアから期待されてきて、その期待に期待以上の結果で応えるから」と説明した。甲子園出場がかなわなかった自分と、甲子園の常連だった田中を比べ、謙虚に話した。

 斉藤氏の現役復帰断念により、多くのファンが望んだ2人の再戦はなくなった。だが、1人の投手として、同氏の田中への興味は尽きない。「マウンドさばきは誰にも教えてもらえない部分がある。マー君は、いでたちというか、立っているだけで試合を制している。今、どういう感覚でいるのか、僕には理解できないところ。聞きたいですね」と話した。田中の次回登板はKスタ宮城でのソフトバンク戦が濃厚だ。「(ヤフオク)ドームなら見たかったけど、仙台は遠いですね」と冗談っぽく話した。

 ◆田中対斉藤和VTR

 07年7月10日、福岡ヤフードームで初の先発対決。楽天はルーキー田中が3回に1-1の同点に追いつかれるも、4回にリックの本塁打で勝ち越し。3-1で逃げ切った。田中は7回6安打1失点で7勝目。5回には江夏(阪神)に並ぶ、ドラフト制後最速タイで通算100奪三振を達成した。右肩の筋疲労が回復した斉藤和は5回7安打3失点。4月21日以来の1軍復帰戦を飾れなかった。