<オリックス3-7ロッテ>◇4日◇ほっともっと神戸

 やられたらやり返す、倍返しだ-。ロッテにも、TBS系列の人気ドラマの主人公「半沢直樹」がいた!

 まずは荻野貴司外野手(27)だ。1回、いきなり死球で出塁。さまざまな攻撃パターンが考えられ、ファンはドキドキして見守る中、けん制アウトになってしまう。

 ボーンヘッドは倍返し。3回の第2打席だ。1死一塁、フルカウントから3球ファウルで粘って10球目。高め直球を左翼席に持って行った。1点差に詰め寄る3号2ラン。「ミスもしているので、何とかしたかった」と、してやったりだ。

 もう1人の半沢直樹はクレイグ・ブラゼル内野手(33)だ。前日は、伊東監督に「あいつのバットには穴が開いている」とジョークを言われる不振のため、先発落ち。9回に代打6号でアピールし、この日は先発5番をゲット。3回、荻野貴の2ランの後に2死一、二塁の好機で打席が来た。右中間を破る、逆転の2点適時二塁打だ。

 「一番の薬は使わないこと」と、伊東監督はかつて言った。起用しないことで発奮させ、不振から脱出させるという。ある意味、半沢が「クソ上司、覚えてやがれ」と言うような采配だ。試合後の同監督は「発奮したかどうかは分からない」と言うが「1敗もできないからね」と1つの勝利に必死と強調。まだまだパ・リーグのドラマを盛り上げるつもりだ。【金子航】