<広島5ー5巨人>◇10日◇マツダスタジアム
巨人が徳俵で粘った。阿部慎之助捕手(34)の2本塁打などで6回まで快勝ペースも、先発杉内俊哉投手(32)が7回に突如の失速。5失点で逆転された。だが9回1死、ロペスが同点本塁打を放ち、鉄壁のブルペンで引き分けに持ち込んだ。酷暑で各チームのブルペンが苦しむ中、巨人が誇る最強の中継ぎユニット「スコット鉄太朗」の存在が際立った。優勝マジックは1つ減り、38となった。
ロペスの同点本塁打で、負けはなくなったに等しかった。マシソン、山口、西村。巨人が誇る最強中継ぎユニット「スコット鉄太朗」が、満を持して残っていた。9回から山口(鉄也)が2イニング。11回から(スコット・)マシソン-西村(健太朗)。悠々と引き分けに持ち込み、マジック減らしに成功した。ブルペンが頼もしい、との問いに原辰徳監督(55)は「と思います」と即答。3夜連続の4時間ゲームも、心地よい疲労感になった。
彼らは失敗を繰り返さない。7日DeNA戦で、ブランコに適時打を打たれた山口は頭の中を整理した。「慎重にいこうという気持ちがボール先行になって、自分を苦しめている。もっと大胆に、攻める姿勢を出していいのでは」と自己分析してマウンドに立っていた。2回で4奪三振。直球、スライダーを、カープ打線の懐にどんどん食い込ませて攻めた。バトンを受けたマシソンは「みんなでつないでくれる。今、一番充実してる」と、山口の勢いをそのまま11回のマウンドに持ち込んだ。常時155キロオーバーの直球で3者凡退。戦意を刈り、抑えの西村に託した。
3人とも防御率1・50を割る。リリーフ部門の成績上位は、開幕直後から“スコット鉄太朗”が独占している。前夜まで3試合連続の逆転勝ちで、逆転勝利は今季はや30試合。12球団でトップだ。「逆転のG」は、自軍のブルペンが堅いという裏返しでもある。先発杉内の突如の乱調を救ったのはロペスのソロだが、縁の下で支える3人こそが立役者。酷暑が続くここから、ライバルとの実力差が歴然とするはずだ。【宮下敬至】



