<楽天10-6ソフトバンク>◇11日◇Kスタ宮城

 楽天の頼もしいベテラン右腕たちが、勝利をたぐり寄せた。1回に5点リードを奪いながら1点差に詰め寄られる嫌な展開。それでも4回から3番手で斎藤隆投手(43)が登板して2回無失点。6回からは小山伸一郎投手(35)が2回を無失点。走者を出しながらも粘り、流れを引き寄せた。チームはこれで36試合連敗なし。貯金を再び「20」の大台に乗せた。

 ソフトバンクの反撃を食い止めたのは、ベテラン勢だった。まずは地元、仙台出身の斎藤だ。1点リードの4回、3番手で登板。2万1465人のファンの声援を受け、マウンドに上がった。2死二、三塁のピンチを招いても慌てない。江川を宝刀スライダーで空振り三振に打ち取った。苦しみながらも2イニングを無失点で3勝目。43歳のベテランは「いっぱいいっぱいでしたけど、最低限の仕事はできた。みんなに勝たせてもらった」と胸をなで下ろした。

 35歳、投手陣の大黒柱・小山伸も続いた。6回から4番手で登板。1死一、二塁のピンチで腕を思い切り振った。高速シンカー、最速146キロの直球で、前日に5本塁打を放ったソフトバンク打線をねじ伏せた。「昨日あれだけ1発攻勢を見せられたらね。久しぶりにいい緊張感の中で投げられたね」。試合後は、ケロリとした顔で振り返った。

 言葉と行動で投手陣を引っぱる2人だ。今季から加入の斎藤はチーム最年長。度重なるケガで「体はボロボロ」だが、直球は140キロ台後半を計測する。「40歳を過ぎて、自分がパワーピッチャーとしてどれだけやれるか」という思いで、腕を振り続ける。そんな斎藤に小山伸は「斎藤さんがいてくれると、僕らも心強い」と信頼を寄せる。小山伸は投手陣のリーダー役で時には若手を叱り、時にはムードメーカーとして周囲を笑わせる。20代が大半の若い投手陣をまとめている。

 これで、チームは36試合連続で連敗なし。貯金を20とし、最短で14日にもマジック36が点灯する。それでも星野監督は「目の前の試合を勝つだけ」と気を引き締めた。明日13日からはロッテ、西武との6連戦。シーズン終盤で、今以上にプレッシャーのかかる試合が増えてくる。乗り越えるには、経験豊富な斎藤、小山伸らベテランの力が鍵を握る。【斎藤庸裕】