<阪神1-2広島>◇13日◇京セラドーム大阪

 広島前田健太投手(25)が、完投で10勝目を挙げ、4年連続の2桁勝利を達成した。広島で4年連続2桁勝利は、86~91年にかけて6年連続で達成した川口和久(現巨人投手総合コーチ)以来、10人目の快挙だ。チームの連敗も「4」で止め、エースとしての仕事を果たした。

 貪欲な右腕は、最後の失点に顔をしかめた。8回まで完封ペースも、9回2死から坂に右翼席へソロアーチを浴びた。「最後にホームランを打たれて、台なしですね。気持ちよくないです」と完封を逃し残念がった。

 それでも、沢村賞右腕の佐々岡や大黒柱だった黒田(現ヤンキース)ら過去の広島の大エースでも成し遂げられなかった偉業を達成した。「達成感はないですが、先発投手として最低10勝と言われる数字なので、通過点ですがよかった。川口さんから間も空いているし、(川口以来ということで)名前が残るのはうれしいですね。あと何年も続けないといけない」。前回6日登板では肘の張りのため大事を取った。この日も張りはあり、体調は万全ではなかったが、投げきった。

 同い年で仲のいい楽天田中が開幕16連勝の新記録を達成したときには「おめでとう」と祝福のメールを送った。田中からは「ありがとう」と返信があった。「すごいです。僕も負けないように頑張らないといけない」と刺激を受けていた。

 阪神戦はこれで、今季6戦で2完投の4勝1敗、防御率0・40と抜群の相性の良さだ。野村監督も「エースとして粘り強く投げてくれた」とたたえた。CS進出を狙うには踏ん張りどころで、阪神メッセンジャーとの投げ合いに競り勝った。「これからが勝負。順位を上げたい」とエースは上位進出を誓った。【高垣誠】

 ▼前田健が今季10勝目を挙げ、10年から4年連続2ケタ勝利。すでに今季は田中(楽天)が5年連続2ケタ勝利を記録しているが、広島で4年以上続けたのは86~91年川口(6年連続)以来だ。前田健は10、12年に防御率のタイトルを獲得し、今年も現時点で1位の2・26。防御率1位は稲尾(西鉄)の5度が最多だが、セ・リーグで3度目ならば金田(国鉄、巨人)村山(阪神)斎藤雅(巨人)に並び最多となる。