<日本ハム4-2オリックス>◇13日◇旭川
日本ハム中田翔内野手(24)が、自身シーズン最多の25号本塁打など2安打でチームをけん引した。2点を追う2回、オリックス・マエストリから左翼芝生席に運ぶ本塁打キング独走の一撃。4回は先頭打者で、逆転の口火となる安打を放った。5位オリックスと0・5ゲーム差。今日14日に旭川2連勝で、まずは最下位脱出だ。
真夏の熱気を、切り裂いた。2点を追う2回。中田の第1打席だった。1球目。変化球を潔く見送ると、グッと狙いを定めた。2球目のど真ん中スライダーに、ロックオン。「打球は自然と飛んでくれる」。芯を捉えられずもバットの先、持ち味のパワーで左翼席へ引っ張った。25号ソロ。5回終了後の打ち上げ花火を前に、豪快な1発で観衆の心を打ち抜いた。
自分越えで、キングの座を一層揺るがぬものにした。昨季までの自身シーズン最多24本を塗り替えた。旭川では通算3本目をマーク。パ・リーグ本塁打争いは、2位のアブレイユを2本差へと引き離した。記録の数々に目もくれないのが、中田だ。「興味ない」と、軽く一蹴。試合後、ファンからの祝福の声には、右手に持ったバットを突き上げドヤ顔で応えた。
逆転の突破口も切り開いた。1点差に迫った4回先頭打者。左前打で反撃への口火を切った。その後4連打の集中打で、逆転に成功した。試合前には、控え組に交じって早出特打を敢行。「今はフォームが崩れつつある。その結果かわからないけど打てて、チームも勝てて良かった」。一心不乱に振り続けたバットに、チーム勝利への執念が宿っていた。
主砲の自覚は、グラウンドの外でも表れている。ルーキー鍵谷ら投手野手問わず、ポジションの垣根を越えて熱心に野球道を伝授。練習メニューから球場を出る時間も違うが、食事に誘っては打者から見た理想の投手像などをレクチャーしている。鍵谷は「すごい勉強になります」と、後輩からはこわもての風貌から、兄貴として慕われている。
中田の一振りが、反逆への号砲となる。100試合を終えたこの日で25本塁打。年間36本ペースと量産態勢で、チームの希望の光になっている。今日14日オリックスとの直接対決で連勝すれば、7月24日以来の最下位脱出。栗山監督は「翔が打つとこういう試合になる。文句なしで良い試合だったと喜べる」と絶賛した。残り44試合。中田が王道を突き進む。【田中彩友美】




