<阪神3-1広島>◇15日◇京セラドーム大阪
野村監督の思い切った交代策も実らなかった。4回まで1安打1失点の先発中村恭平投手(24)を5回途中で交代させ、ピンチの芽をつんだ。中村恭は遅刻で罰金を受けた汚名返上はならなかった。8回には同点に追い付いたが、その裏、永川勝浩投手(32)が阪神マートンに決勝2ランを被弾し、今季初の同一カード3連勝を逃した。今日16日からのDeNA戦(横浜)で仕切り直しだ。
指揮官の決断は素早かった。1点を追う5回、先発中村恭が阪神先頭の藤井彰に四球を与えると、ベンチを飛び出した。投手のスタンリッジを迎える場面で、4回まで1安打1失点の中村恭を迷わず横山にスイッチ。横山は後続を3人で抑え、ピンチの芽を摘んだ。
野村監督
恭平(中村恭)は不合格じゃないけど、(四球を出す)悪い癖が出始めたので代えた。
前田健、大竹が好投し、ここ2戦は中継ぎ陣を休ませられたこともあり、早めの継投で防戦しつつ、スタンリッジ攻略を狙った。8回1死一、二塁から、菊池のライトへのタイムリーヒットで同点。
思惑通りの試合展開となったが、同点の後の1死満塁の好機にキラ、松山が凡退し勝ち越せなかった。さらに、4番手の永川勝が8回裏にマートンに決勝2ランを浴びた。今季初の同一カード3連勝が、あと1歩のところで逃げていった。
中村恭にとっては、汚名返上の舞台だった。12日の投手指名練習に寝坊して約45分の遅刻。罰金5万円を科された。遅刻は5月に続いて2度目で、野村監督からも「社会人としての常識がない」と厳しく指摘された。中村恭の携帯には、友人、知人から心配したり、自覚をうながすメールが続々届いた。富士大時代の先輩からは「頼むからしっかりしてくれ」と叱咤(しった)するメールも来た。
5月の遅刻時は直後の登板が雨で流れたが、この日は結果を出すことで反省の気持ちを示すつもりだった。だが、先発として5回持たず降板となり「なんとか試合を作りたかったですが…。5回の先頭への四球がすべて。次があれば頑張りたいです」と悔しげに話した。
野村監督は「投手陣は試合を作ったが四死球が7つ。3ボールも12回あり修正が必要。打線もあと1本が出なかった。これから勝っていくには、そこで出ないと。仕切り直します」と言った。中村恭の汚名返上の機会もまだまだある。前だけを向いて、突き進む。



