<西武1-3楽天>◇16日◇西武ドーム
楽天田中将大投手(24)が西武を8回5安打1失点に抑え、既に歴代単独1位となっている開幕からの連勝を17に伸ばした。昨年8月26日から続く連勝は21。51~52年松田(巨人)、57年稲尾(西鉄)を抜き、こちらも歴代単独1位の日本新記録となった。<古川真弥記者が2年前聞いたすさまじい一言>
連勝を続ける田中の心理はどんなものか。少しでも迫りたいと思い、各界の連勝記録や当時の発言を調べてみた。そこで気づいたのは、いずれも大言がないこと。例えば柔道で203連勝のまま引退した山下泰裕氏。晩年を取材した先輩記者に聞くと、200連勝が近づいても「目の前の試合に集中するだけ」と繰り返していたという。表情も口調も変わらなかったそうだ。
田中もそうだ。最近は記録に関する質問を多々受けるが、決まって「マウンドに上がればやることは同じ。いかに1つでも多くアウトを取るか」と繰り返す。興奮することもない。一喜一憂しない。浮足立たない。それが長く連勝を続ける選手の特性ではないかと思った。
そんなことを考えていたら、ふと2年前の田中の言葉を思い出した。「心技体、あるいは体技心。僕は心の準備は出来ている。後は、どれだけ体と技を鍛えられるか、なんです」。確か、開幕して間もない頃だった。淡々と、さも当然というように話した。担当になって1年目だった。田中の一面に触れ、「すごいことを言うな」と驚かされたのを覚えている。その年、19勝で沢村賞に輝いた。
体と技は、プロなら努力して練習すれば一定のレベルまで鍛えられるだろう。恐らく、一番鍛えるのが難しいのは心だ。せっかく良い球を持っているのに、勝てない投手。スイングは素晴らしいのに、チャンスで振れない打者。プレッシャーに負けてしまっては、残念だが、1軍では活躍できない世界だ。田中は、一流選手に必要な資質をずっと前から持っていた。だから、この21連勝に不思議はないと思っている。(楽天担当)




