<DeNA2-5広島>◇16日◇横浜

 運も味方に付け、広島野村祐輔投手(24)の好投で、3位を守った。野村はDeNA戦で初本塁打を許したが、7回5安打2失点で7勝目を手にした。決勝点は7回2死二塁から、キラ・カアイフエ内野手(29=ダイヤモンドバックス3A)の適時内野安打。初のCS進出に向けて、追い風が吹いてきた。

 野村は我慢し続けた。打線は1回1死満塁、2回は1死二、三塁、そして、3回は無死二塁の好機をつくりながら無得点。じらされる中で、3回にDeNA戦では10度目の対戦で初となる本塁打を梶谷に浴び、続くモーガンにもバックスクリーンへ運ばれるソロを許した。

 だが、4回に味方が同点に追いつくと、投球に磨きがかかる。それ以降、許した安打は6回の1本のみ。それも1死一塁で中村をスライダーで併殺に仕留めた。7回5安打2失点で7勝目を手にした。

 「なにより、チームに勝ちがついてよかった。相手の先発よりも先にマウンドを降りたくないというのはありました」

 “後輩”を返り討ちにした。前回対戦の7月9日は、9回6安打2失点の完投勝利。このときも相手先発は三嶋だった。明大時代、1つ下の法大のエースとは意外にも投げ合ったのは1度だけ。だからこそ、相手を冷静に分析する。「強いボールを投げられるのはいいですね」。自らもプロ2年目は「球威向上」をテーマに掲げてきた。だが、それは制球とキレで勝負してきたスタイルを見失う要因となった。

 「前半足を引っ張ってしまったので、後半戦はチームに貢献できるようにしたい」。安定感とともに、チームの信頼も取り戻した。

 野村の好投に、野球の神様もほほ笑んだ。2-2の7回だ。2死二塁でキラの強烈な打球はブランコに好捕され、万事休す…と誰もが思った。だが、ボールは一塁送球を焦ったブランコの足もとに転がる。その間に、二塁走者の菊池が一気に勝ち越しホームを陥れた。派手さはなくとも、チームに勢いを付ける一打となった。

 投打がかみ合い、3位を死守。広島に風は吹いている。【鎌田真一郎】