<ロッテ9-2楽天>◇10日◇QVCマリン

 ロッテが首位楽天を圧倒した。2回にサブロー外野手(37)が2号ソロ、細谷圭内野手(25)は1号2ラン。7回には根元俊一内野手(30)の8号満塁本塁打と、3発のアーチなどで9得点。投げては唐川侑己投手(24)が7回110球の熱投で9勝目。試合前に伊東勤監督(51)が「お前ら、男になれ!」と熱く発した指令にナインが応えた。チームは3連勝と、再加速の兆しも出てきた。

 ロッテ細谷は左手首のテーピング下に、伊東監督の“魂”を宿していた。2点リードの2回2死三塁、内角をえぐる143キロをはじき返し、バックスクリーンに待望の今季1号を放り込むと「貢献できてよかった。でもまだまだ!

 です」。お立ち台でマイクの音が割れるほど、叫んだ。

 手首にマジックで太く、濃く書いていたのは「漢(おとこ)」だった。試合前、伊東監督が全員を集めて言った。「お前ら、男になれ!」。楽天には8月に4連敗。それも23日からの仙台では、全勝なら首位奪還という大一番で3連敗した。今季Kスタ宮城は1勝10敗と後手に回ってきたが、地の利のあるホームは6勝2敗。絶対に負けられない試合が、そこにあった。

 細谷は6日から、右足首捻挫の今江に代わって三塁に入った。以前から伊東監督が「チーム一の4番タイプ」と評し、ティー打撃など時にマンツーマンで指導してきた。今こそ応える時だ。「今江さんの代役とは、思ってません」。前日の適時二塁打から3打席連続安打で、9番ながら「細谷」をアピールした。

 若武者の前には、負けじとベテランが先んじた。2回は先頭のサブローが、低めをすくう2号ソロを放っていた。7月末に脱臼した右手中指をかばいながらの130メートル弾は「完璧でしょう」と自画自賛の当たり。福浦の勝ち越し打をアシストした前夜の西武戦に続く、ベテランの技だった。

 これで楽天と5ゲーム差。7回に人生初の満塁弾を打ち上げた根元は言った。「この3連戦は特別。2勝1敗でもダメなんです。3連勝しないといけない。最後の最後まで、分からない試合をしていきたい」。熱血漢が集う伊東ロッテに、優勝を捨てた者など1人もいない。【鎌田良美】