<巨人2-1DeNA>◇10日◇ハードオフ新潟

 巨人先発内海哲也投手(31)が、DeNA三浦との投げ合いを制し12勝目を挙げた。後半戦だけで、はや3度目、恒例となった火曜日のマッチアップ。精密機械同士、重箱の隅をつつき合う投手戦になった。ただ、この日の内海は越後平野のごとく雄大に立ち上がった。「スピードガンが出る球場。思い切って」と、最速143キロのクロスファイアで押した。

 4回まで完全投球。伏線として利用した。「押せたことが結果として良かった」と、中盤から投球を複雑化させた。変化球をミックスし、徐々にその配分を増やして絞らせず、封じていった。番長との今季対戦を2勝1敗と勝ち越し「新潟、最高です」と喜んだ。

 本当に喜んだのは、山口、西村で1点差をしのぎきったからだった。「最高のリリーフ陣。信じて応援しました」と、残り5アウトを奪った仲間へ感謝した。「ここからは特に、チームが勝てばいいんです。週の頭に投げる以上、チームに勝ちを付けることが大切。前半戦で勝てなかった分、もっともっと、恩返しをしなくては」と続けた。3年連続最多勝という偉業に挑んでいる。でも勝った直後に、自身を傍らに置いた言葉を並べる。選手会長がこんな男だから巨人は強い。

 ハードオフ新潟を取り囲む田んぼは、稲穂を垂れたコシヒカリで黄金色に光っていた。原監督は「走ってましたね」と内海の直球をほめ「小差を守り勝った」と結んだ。実りの秋は近い。【宮下敬至】