<巨人2-1DeNA>◇11日◇東京ドーム

 連覇へのレールを真っすぐ敷いた。巨人先発の宮国椋丞投手(21)が6回を1失点。優勝マジックを9に減らす6勝目だった。1回、立ち上がりに苦労し、無死満塁から失点した。「冷静に、と心掛けた」2回以降は、ボールの軌道がほぼ思惑通りだった。1本足の素直な軸を作り「阿部さんのリードに感謝です」と真っすぐ、的に向かっていった。要所の力勝負でメリハリをつけ、適時打を許さず粘り通した。

 中13日だった。「自分を見つめ直すいい時間だった」と言った。模索する21歳に助け舟を出したのは、選手会長と主将だった。

 最初のヒントは「少しでも力になりたい」と気に掛けていた内海だった。8月下旬の横浜スタジアムだった。ツートンカラーになっている外野の人工芝に着目し、境目の一直線を利用するキャッチボール方法を授けた。両手、両足を境目に合わせていくことで、的に真っすぐ向かっていける。東京ドームにも人工芝の境目に直線がある。宮国はキャッチボールに多くの時間を割き、確認に没頭した。

 1週間後、阿部の指摘も内海と同じだった。捕手の目線から「左腕が斜めに出ていると、体が横回転になる」と伝えた。「このままでクライマックスシリーズ(CS)に投げられると思うか。変わるなら今だ」とキャッチボールに付き合った。

 「みなさんに助けられました」と感謝した宮国。お立ち台で「僕が投げるときは、いつもヒヤヒヤで見ていると思います。次もいいピッチングができるように」と約束した。揺れていた自分を真っすぐ立たせてくれた。先輩たちの優しさに報いる。【宮下敬至】