<阪神2-3中日>◇11日◇甲子園

 「代打の神様」が体を張って、打点を稼ぎ出した。7回、1点を先制し、なお1死満塁の場面で阪神桧山進次郎外野手(44)が登場した。今季限りで引退を表明した“神様”に大歓声が降り注いだ。中田賢との勝負。2ストライクと追い込まれた後の3球目だった。何と145キロの速球が桧山の左足を直撃した。もんどり打って倒れた桧山だが、すぐに起き上がると、ぴょんぴょん跳びはねながら一塁へ。「どういう形であれ点が入って、よかった」。痛さで顔をしかめたのは一瞬、すぐに笑顔を見せた。

 それもそのはず、代打通算109打点目は貴重な追加点。メッセンジャーの勝利を後押しする大きな1点になるはずだった。痛みをこらえ、笑顔でガッツポーズまでした理由は、チームに貢献できた実感に他ならなかった。

 その後はアイシングを行うために早めにクラブハウスへと引き揚げた。だが、8回に暗転。“神様”が体を張った1点も勝利に結びつかなかった。【鈴木忠平】