<日本ハム2-1オリックス>◇12日◇札幌ドーム
勝負を分けたビッグプレーに、主役の日本ハム陽岱鋼外野手(26)はガッツポーズを繰り返した。2点リードで迎えた5回2死二塁、打者は昨季まで日本ハムに在籍した糸井。初球を強振され、打球は中堅フェンスへ向かってグンと伸びた。フェンス直撃の適時二塁打…を阻んだのは、陽の華麗なジャンピングキャッチだった。「この3連戦の流れを考えると、1点が重くなるというのがあった。ダイ(陽)が勝ちをもぎ取ってくれた」と栗山監督も最敬礼だ。
「今日は気分がいいんだよ」。試合前からムードメーカーはご機嫌だった。相手のオリックスには、公私にわたって慕っている先輩の糸井がいる。陽が1軍に定着した頃から、グラウンド内外で面倒を見てくれた優しく愉快な先輩。そして、昨季まで一緒に鉄壁の外野を形成し、リーグ制覇を味わった同士だった。
糸井の移籍が決まった時は、ひどく落ち込んだ。ショックは大きかったが、今ではガチンコ勝負が楽しくてしょうがない。この日、勝負どころで糸井の打球を好捕した陽は「まぁ、しょうがないですね。僕の守りが良かったんで」と白い歯を輝かせて満面の笑み。一方、安打を1本損した糸井は険しい表情でベンチに腰掛けた。
まずは最下位オリックスに3戦連続で1点差勝利を収め、今季3度目の同一カード3連勝。明日14日から始まる3位ソフトバンク、4位西武との6連戦へ弾みをつけた。クライマックスシリーズ出場の権利を懸けた正念場。シーズンも佳境に入り、昨季王者の底力が試される。【中島宙恵】



