<阪神2-5中日>◇12日◇甲子園
4番もあるぞ!
中日高橋周平内野手(19)が2回に先制二塁打を放つと、6回には1死から左翼フェンス直撃の二塁打で谷繁の決勝タイムリーをお膳立てした。秘蔵っ子の活躍に高木監督も「いよいよ4番を打たせるか」といつになく上機嫌だ。3位広島とは2・5ゲーム差で食らいつく。CSの舞台となりそうな甲子園で打率5割の19歳がいるなら、秋の楽しみも広がる。
試合を決めた42歳谷繁を引き立てたのは、19歳の高橋周だった。3打数2安打1打点。フルスイングから放たれた2本のツーベースは、いずれも得点に結びついた。
最初のチャンスは2回2死二塁の場面。2ストライクまで追い込まれながらも、阪神能見の内角球に対応し、腕をたたんで右中間を破る先制打を放った。「かわすのではなく力で来ると思ってた。真っすぐに負けないように準備していました」と冷静に配球を読むと、6回にはフェンス直撃の二塁打を放った。
「ナゴヤドームよりも打ちやすい。ボールが見やすいですね」
東海大甲府時代には甲子園と無縁だった高橋周が、黒土のバッターボックスに立つと別人に生まれ変わる。聖地の空気がそうさせるのか。8月1日には甲子園でプロ最年少の満塁弾をマーク。バックスクリーンへの一撃でパワーを証明して見せた。これで今季は甲子園で18打数9安打、6打点。打率5割ピッタリだ。
すでに、巨人の優勝マジックは7。中日がCS出場した場合は、2位阪神の本拠地である甲子園で、ファーストステージを戦うことになる。そうなった場合、19歳の勢いは大きな武器になりそうだ。
うれしくて仕方がないのは高木監督だ。「何やってんだ。3、4、5番は!」と3人で10タコの中軸に怒ったが、高橋周の話題になるとえびす顔。「ちょっと余裕が出てきたんやない。守りでもいいのが出とる。いよいよ4番にさせるか?
まだ早いか?」。ちょうど2年前にドラフトで3球団競合の末、自らの手で引き当てた金の卵が殻を破りつつある。
「明後日は今日の3番からのオーダーにしますよ」
竜将は不敵な笑みを浮かべながら最後にそう言ってチームバスに乗り込んだ。3番からということは…1番森野、2番和田、3番平田、4番クラーク、5番高橋周…。ひょっとしたら超攻撃的オーダーが実現するかもしれない!?
【桝井聡】



