<中日3-2巨人>◇18日◇ナゴヤドーム
中日の守護神岩瀬仁紀投手(38)が、今季36セーブ目を挙げて通算382セーブとし、日本選手の日米通算最多新記録を達成した。1点リードの9回から登板。走者は背負ったが無失点に抑え、元横浜佐々木主浩氏(45=日刊スポーツ評論家)を超えた。優勝目前の巨人相手に金字塔。逆転CSへ、竜の鉄人守護神もネバーギブアップだ。
最後の打者寺内を直球で見逃し三振に仕留めると、岩瀬は左手でガッツポーズをつくった。常に冷静な守護神が珍しく感情をむき出しにした。ついにあの大魔神佐々木を超えた。日本人最多の382セーブ。だが岩瀬の渾身(こんしん)の左拳は、絶対落とせない試合で勝てた喜びを表現していた。
「1点差でそれ(記録)どころじゃなかった。追いつかれるわけにはいかない。逃げ切らなきゃいけない。負けてしまうと…」。負ければ3位広島との差も縮まらない。そして宿敵巨人には19日のナゴヤドーム胴上げの可能性を残していた。9回、1点リードでの登板。ナインが懸命につないできた勝利のバトンを、落とすわけにはいかなかった。大記録の余韻に浸れたのは、記念の花束をもらって祝福されてからだった。
「メジャーであれだけ活躍された佐々木さんとは比較にならない。でも数字だけでも抜けたのはうれしく思います。丈夫な体で生んでくれた親に感謝ですね」
デビュー以来15年連続50試合登板。9年連続30セーブ。今季は自己記録を次々更新。そして、日本最強守護神の証明といえる大魔神超えを果たした。衰えも指摘され、成績を残せなければ引退すら覚悟したシーズン。見事な復活を遂げた。
「勝って笑顔でハイタッチできることが一番のやりがい。1つでも多く積み重ねたいですね」。次は日本人では未到の400セーブも見えてくる。だが岩瀬は言った。「400と言わず、次の1つをしっかり取れるように頑張りたい。(CSを)あきらめるわけにはいかないし、勝っていくしかないので」。目標はまず383セーブ。そしてチームの逆転3位だ。【松井清員】



