<広島1-9阪神>◇18日◇マツダスタジアム

 阪神が悪循環を理想的な猛攻で断ち切った。序盤の集中力が勝負を決めた。3連敗の流れを食い止めるのは主力の役割だ。1回2死一、二塁。スライダーを強振した新井貴浩内野手(36)の痛烈なライナーが左翼を襲う。エルドレッドが滑りながら捕球を試みるがポロリ。中継プレーの送球も悪送球になり、二塁走者の坂だけでなく、一塁走者の鳥谷も生還。息を吹き返す先制の2点を刻んだ。殊勲の適時二塁打を放った新井貴は「最初のチャンスで先制できて良かった。明日につなげたい」と胸をなで下ろした。

 3連敗中はわずか1点。「タイムリー欠乏症」は深刻で、13日ヤクルト戦(神宮)の5回に鳥谷の右前打で得点して以来、32イニングぶりの適時打だった。

 前夜は悪夢のサヨナラ負け。この回は3点を奪い、勢いづく広島ナインの闘争心を半減させた。和田監督も「風穴をあけたね」とたたえた。2回も攻め手を緩めない。1死後、西岡剛内野手(29)が野村の足元を強襲する中前打で出塁。マートンの適時打で生還した。2回を終えて4点のリード。勝利に向けて早々と安全圏に入った。

 それでも、慢心はない。西岡は「勝てばいい、勝てば!

 明日の試合が大事。乗っていけるか、いけないか。今日1勝しても、明日負けたら意味がない。明日の試合に重要性がある。広島は勢いに乗っている。ここで嫌な印象を与えておきたい」と言い切る。3位広島とはCSでの激突が濃厚だ。公式戦の対戦は残り2戦。カードの勝ち越しにも王手をかけた。今日19日も勝負の主導権を握る戦いは続く。【酒井俊作】

 ▼阪神は1回に新井の二塁打で先制し、適時打なしの連続イニングを31で止めた。9月13日ヤクルト戦5回に鳥谷の右安で得点して以来、適時打がなかった(17日広島戦6回の1点は西岡の二ゴロの間)。直近では11年5月17日オリックス戦(京セラドーム大阪)の5回から同24日西武戦(甲子園)の3回までの46イニング連続適時打なしだったが、この時は168人目の新井が本塁打を放っている。また1試合13安打は、10日中日戦11安打以来、チーム7試合ぶりの2桁安打。