今日決める!

 優勝マジックを1とする巨人は、今日21日の広島戦(東京ドーム)で一気に優勝決定を狙う。昨年のリーグ制覇も9月21日で、キャプテン阿部慎之助捕手(34)が登場曲で使う曲の歌詞にも同日が登場する。原辰徳監督(55)が宙を舞うにふさわしい、運命の日と言っていい。9月21日を巨人の“優勝記念日”にする。

 いつ、というのは知らされるまで意識していなかった。名古屋駅のホーム。原監督は昨年と同じ9月21日に優勝が決まる可能性があることを聞かされると「そうなの?

 一緒なんだ。そうなるかは分からないけど、いつもと同じように戦うよ」。偶然の一致に驚きながら、静かに闘志を燃やした。

 その日は特別な日になるかもしれない。実は21日の優勝を暗示している事象がある。キャプテンの阿部が登場曲として使用するアース・ウインド&ファイアの「セプテンバー」。その歌詞は「Do

 you

 remember,

 the

 21st

 night

 of

 September(9月21日の夜を覚えているかい?)」で始まる。巨人ファンは1年前の9月21日を忘れてはいない。今日の試合、阿部が打席に向かい、「セプテンバー」が流れるたびに、あの歓喜を思い出すだろう。今年もまた、その日に決まろうとしている。それは何かに引き寄せられているかのような運命を感じさせる。

 阿部は大学の先輩の勧めでプロ入り以来、この曲を登場曲に使用している。泣き笑いする9月を常に意識しながらシーズンを戦おうという意図を込めているという。「すごいね。そうなんだ。名古屋から移動してっていうのも去年と一緒だし、そんなことあるんだね」と目を丸くした。そして「ここまで来たらしゃかりきになるんじゃなくて、いつも通りのことをやるのが大事」と、くしくも指揮官と口をそろえた。

 今日、14時試合開始の阪神が先にヤクルトに負けるか、ナイターで巨人が勝てば優勝が決まる。自ら勝って胴上げの瞬間を迎えるのが理想だが、原監督は「それはもう、神のみぞ知るだよ。我々はベストを尽くすだけ」と、泰然自若の構え。どのような形でも優勝に変わりはない。1年間の戦いの成果がこの日に出るということだ。重なる偶然は必然となる。決められれば、「9・21」が原巨人連覇のキーワードになっていく。【竹内智信】

 ◆巨人の昨季V

 今季の巨人は19日中日戦(ナゴヤドーム)に3-2で勝ってマジック1とし、移動日を挟んだ21日に東京ドームで優勝をかけるところまで、日付、スコア、球場、マジックの数字は昨季と全く同じ経緯になった。昨季の9月21日ヤクルト戦は阿部の先制本塁打、先発投手の内海がスクイズを決めるなど6-4で勝ち優勝決定。2年連続で同じ日に同じ球場で優勝を決めれば史上初のケースになる。

 ◆アース・ウインド&ファイア

 69年に前身となるバンドをシカゴで結成。70年に拠点をロサンゼルスに。71年アルバム「アース・ウインド・アンド・ファイア」でデビュー。モーリス・ホワイトとフィリップ・ベイリーのツインボーカルと親しみやすいファンクミュージックが70年代後半、ディスコサウンドの一大ブームを築く。代表曲は「Let’s

 Groove」「September」「Fantasy」「Getaway」など。