<ロッテ1-0ソフトバンク>◇22日◇QVCマリン

 ソフトバンクがロッテとの2位攻防戦に2連敗した。7回1失点と好投したポール・オセゲラ投手(29)を援護できず、今季8度目のゼロ封負け。3連敗となった。クライマックスシリーズ、ファーストステージ地元開催となる2位とは2ゲーム差に広がり、摂津とオセゲラの2枚看板を4位西武にぶつける「3位死守ローテ」の現実路線案も持ち上がってきた。

 敗れてもなお評価を上げた。オセゲラが7回1失点とゲームメーク。本人は「内容は悪くないが、1球でこういう形になり悔いが残る」と里崎のソロを悔やんだが、首脳陣の声は違った。

 秋山監督が「いい投球をしている」と言い、高山投手コーチもべた褒め。「走者を出した後の対応が試合ごとにできている。学習能力が高い。たまたま抑えているのではない」。得点圏に走者を置いた1回と6回、7回で冷静にすべて打たせて取った。球団外国人では初のデビューから4戦4勝を逃しても、安定感はチームには収穫だった。

 すでに自力2位は消え、3連敗でロッテと2ゲーム差に拡大。CS地元開催より、3位を確保すべき状況が迫ってきたこともあり、先発ローテーションが一部再編された模様だ。

 オセゲラの次回は中5日で28日西武戦とみられる。5球団目の対戦となり、相手は「初物」に苦しむはずだ。21日ロッテ戦で1回7失点で降板した摂津は、今季初となる中4日で26日オリックス戦が有力。十分な間隔を開け、10月2日からの西武2連戦に投げられる。

 オセゲラの株価アップにより、眼下の4位西武に対し、現時点で最も信頼できる左右の2枚をぶつける「3位死守ローテ」構想が浮かび上がる。残り11試合。7月末にメキシカンリーグからやってきた左腕が救世主になってきた。【押谷謙爾】