<西武4-3楽天>◇24日◇西武ドーム

 楽天枡田慎太郎内野手(26)が、土壇場の同点弾で気を吐いた。1点を追う9回、1死走者なし。西武サファテからバックスクリーンへの8号ソロを放った。9月に入って調子を落としていたが、4試合連続安打をマーク。3番手の青山が打たれ、チームはサヨナラ負けを喫した。マジックは3のままで、最短Vは明日26日に持ち越しとなったが、今季の楽天を象徴する粘り強さを見せた。

 枡田の打球はきれいな放物線を描き、バックスクリーンへ吸い込まれた。1点を追う9回、1死走者なし。マウンドには西武の守護神サファテ。「直球一本」。狙いを定め、高めの直球をジャストミートした。8月25日のロッテ戦以来、1カ月ぶりの1発は同点の8号ソロ。「1点差だったので、ホームランを狙ってました」と振り返った。

 VTRのようだった。8月17日の西武戦。1点を追う9回2死、サファテから左越えのソロで同点に追いついた。同じような場面での1発。「いいイメージとかはないですけど、なんでしょうね。何かあるんでしょうね」と、不思議そうに話した。試合はサヨナラ負けを喫し「結果、負けたので何とも言えないです」と笑顔はなかったが、次戦へつながる一打だった。

 9月初め、思わぬ不振に陥った。1日のソフトバンク戦から9打数連続三振を喫したほど、バットにボールが当たらなかった。それでも、枡田を打線のキーマンに挙げている星野監督から辛抱強く起用され続けた。9月21日の日本ハム戦では、52打席ぶりに適時打。「長かったです」とコメントしたように、本来の打撃を取り戻すのに苦しんだ。

 この日の2安打で、4試合連続安打となり、復調してきた。苦しむ姿はない。22日の日本ハム戦後には、同学年の銀次とともに札幌市内で豚丼を食べに出掛けた。「うまかったです」。席に着いた後に店を訪れてきたトレーナー2人の豚丼代も支払った。お世話になっているチームスタッフへ、感謝の気持ちだった。

 2位ロッテが勝ったため、マジックは3のまま。最短Vは明日26日に持ち越しとなった。負けても、チームの雰囲気は明るいままだ。枡田が「頑張りましょう!」と威勢良く言えば、銀次も「追いついたのがすごい。勢いありますよ」と言った。頂点は間近。1日も早く、優勝を決める。【斎藤庸裕】