<阪神6-1DeNA>◇24日◇甲子園
虎がCS本拠地開催へ大前進や~。先手を奪われたが、頼れる切り込み隊長・西岡剛内野手(29)の2安打3打点の活躍で逆転勝ち。チームは9月初連勝を飾り、明日26日にも2位が確定する。聖地甲子園でのクライマックスシリーズ・ファーストステージを勝ち抜き、巨人にリベンジしてみせる。
試合を動かしたのは、やはり、西岡だった。1-1で迎えた5回、阪神ベンチ前では円陣が組まれた。そこまでDeNA先発・加賀美に対し、2安打にとどまっていた。先頭の打席に向かう西岡が2番俊介につぶやいたという。
「ここが勝負だ。2人でチャンスをつくろう」
幾多の修羅場を制してきた男の勝負勘が告げていた。外角速球を左翼線へはじき返すと、迷わず一塁を蹴った。左翼・石川の送球姿勢を見ると、ギアを上げて二塁へ滑り込んだ。
「打った瞬間に二塁を狙おうとは思っていました。(二塁に)放ってきそうだったら、戻れるように。どっちもいける対応はしていました」
その直後、西岡に耳打ちされた俊介が三塁側へバントを転がすと、なんとこれを処理した加賀美が無人の三塁へ。西岡は一気に本塁を踏んだ。チャンスをつくるどころか、2人で決勝点をもぎ取ってしまった。
さらに、西岡がすごみを示したのは8回だった。2死満塁、今度はポイントゲッターとしての感覚を研ぎ澄ました。
「四球よりも、まず1点。相手は山口くん。150キロの速球がある。変化球は捨てて、速い球に振りまけないようにと思っていました。基本に戻って大振りにならないように。(外野を)越してやろうとかは考えなかった」
4球目、152キロの速球を右中間へはじき返した。前進守備の頭上を越える走者一掃のタイムリーでとどめを刺した。3球目のスライダーを冷静に見逃し、コンパクトなスイングで速球をとらえた。獲物を絞りきった上で確実にしとめる。“陰のクリーンアップ”としての顔だった。
これで、最短で明日26日にも2位でのCS進出が確定する。甲子園でのファーストステージへと近づいた西岡はファンに、巨人への挑戦権をつかむことを誓った。
「1つの目標はつぶされたけれど、新たな目標は、はっきりしている。もう1チームあるし、勝ってからでないと東京に行けないですから。こんな試合でもいっぱいのファンが来てくれてる。やっている方も気合が入る試合が続く。これからも必死のパッチで頑張ります」
最後は熱い“西岡節”で大観衆を沸かせた。千両役者に導かれた猛虎が、打倒巨人へと突き進む。【鈴木忠平】



