日本野球機構(NPB)が、11月に台湾代表と親善試合を行う「侍ジャパン」のコーチとして、日本ハム稲葉篤紀外野手(41)に就任要請していることが10日、明らかになった。台湾遠征限定の契約とはいえ、現役選手の入閣が実現すれば小久保裕紀監督(42)の初陣にふさわしいフレッシュな陣容となる。若いスタッフを要望する新監督の意向を受け、元巨人の仁志敏久氏(42)、元阪神の矢野燿大氏(44)にもコーチ就任を要請していることも分かった。
小久保監督の「指導者経験にはこだわらず若いスタッフを」という意向のもと、水面下で組閣作業が進められている。常任の監督とは違い、コーチ陣は台湾戦限定の契約となるため、これまでにない柔軟な発想で人選を行った。そんな中、新監督を支えるコーチの1人に、現役選手である稲葉に白羽の矢が立った。NPBはすでに球団を通じて、コーチ就任を打診している。
話題性が狙いではない。今回の台湾遠征は、4年後の世界一を見据えて若い選手たちに経験を積ませることが最大の目的で、26歳以下の若手を中心に編成される。小久保監督は「勝つことが大前提だが、中長期的な視野で選手を選出する」と話しており、初めて日の丸を背負うメンバーが多数選ばれる見込みだ。日本代表の常連、国際舞台で数々の修羅場をくぐりぬけてきた稲葉の入閣が実現すれば、若侍たちにとっても貴重な経験となるはずだ。
近日中に陣容が固まるコーチ陣は、新生・侍ジャパンの初陣にぴったりな顔触れとなる。内野守備走塁部門で元巨人の仁志敏久氏を、バッテリー部門で元阪神の矢野燿大氏にコーチ就任を要請していることも判明した。ともにコーチ経験はないが、現役時代は体格やパワーのハンディを技術で補って球界を代表する一流選手となった。小久保監督が掲げる「スモールベースボール」を若い選手たちに伝えられる存在といえる。
すでに元巨人ヘッドコーチの鹿取義隆氏(56)が投手コーチとして入閣することが決定的となっているが、その他の顔触れは小久保監督に年齢の近いコーチが中心となる。台湾では、若手の活躍とともに、若さを前面に押し出したベンチワークも期待できそうだ。
◆稲葉篤紀(いなば・あつのり)1972年(昭47)8月3日生まれ。愛知県出身。中京-法大を経て94年ドラフト3位でヤクルト入団。FAで05年に日本ハムへ移籍。07年に最多安打と首位打者のタイトルを獲得。昨年通算2000安打達成。08年北京五輪、09、13年WBC日本代表。今季は内野手兼任コーチだったが、来季は選手に専念する見込み。185センチ、94キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2億円。



