虎狩り準備OK!

 広島ブラッド・エルドレッド内野手(33)が10日、社会人JFE西日本との練習試合(マツダスタジアム)で推定130メートル超の特大弾2本を放った。阪神投手陣との相性を考慮されたCS用布陣では6番ながらも存在感を見せつけた。2勝先取のCSファーストステージで、1発を秘めたパワーは大きな武器となる。

 これを待っている。エルドレッドの魅力は、規格外のパワーだ。CS前、最後の実戦となったJFE西日本との練習試合。2回1死走者なしで迎えた1打席目だ。2ボールから、ストライクを取りにきた120キロの変化球をジャストミート。無観客のスタジアムに、破裂音が響き渡った。スコアボード下部に直撃する、推定135メートルの特大先制ソロ。社会人相手に、格の違いを見せつけた。

 これだけでは飽き足らない。6回1死走者なしで、今度は112キロのカーブを捉えた。打った瞬間に本塁打と分かる1発はバックスクリーン左に飛び込む、推定130メートル弾。強烈な2発で最終調整を締めくくった。

 野村監督は、このパワーに期待を抱いている。エルドレッドは、シーズン終盤、キラとともに中軸を任され打線をけん引した。だが、この試合は「6番左翼手」でスタメン出場。指揮官は意図を説明した。

 野村監督

 (相手先発が)誰が来ても対応できるように。エルドレッドはメッセンジャーに対してよろしくはない。ただ、彼の遠くに飛ばす能力は、3三振していても、投手は嫌がる。

 エルドレッドは今季、阪神投手陣を相手に打率1割7分と苦しめられた。先発が予想されるメッセンジャーには10打数1安打、能見に3打数3三振、藤浪にも4打数無安打と封じられている。本塁打をマークしていないのも、リーグで阪神だけ。データ通りに行くと、中軸を任されてもブレーキになる可能性がある。

 だが、短期決戦だからこそ、使わない手はない。ロースコアの展開になればなるほど、ラインアップに名を連ねるだけでも、相手にプレッシャーをかけられる。そして、一振りで勝負を決める可能性も秘めている。CSでシーズン中の借りも、一振りで返す-。ド派手な予行演習を終え、いざ甲子園に乗り込む。【鎌田真一郎】