<パCSファーストステージ:西武1-11ロッテ>◇第1戦◇12日◇西武ドーム
下克上アゲインだ。3位ロッテがシーズン最終戦で大敗した西武に圧勝し、CSファイナルステージ進出に王手をかけた。先制ソロなど2安打3打点の井口資仁内野手(38)、サブロー外野手(37)らベテランを中心に3本塁打含む10長打の乱れ打ち。西武ドームで連勝して3位から日本一に上り詰め、「史上最大の下克上」とうたわれた10年を再現する。
「打ちすぎ」と指揮官が不安がるほどのワンサイドゲームだった。ロッテは1回、井口が先制ソロで口火を切った。1発に犠飛、連打と長短織り交ぜ、今季西武ドームで最多の16安打。4日前に8点差をつけられた相手に、10点差で完勝した。シーズン中3勝9敗と苦しんだ西武ドームアレルギーを克服し、伊東監督は「仕返しはできたね。理想的。苦手意識?
もうないでしょ」とご満悦だった。
やっと開き直れた。前日に伊東監督がハッパを掛けた通り、ファーストストライクからガンガン振った。4回サブローの左越えソロも、1ボールからど真ん中のチェンジアップをとらえたもの。アグレッシブベースボールで先頭が出塁した3、4、6、8回はいずれも得点につなげた。
短期決戦にめっぽう強い。初回から3打席連続打点の井口は「ポストシーズンには自信があるチーム。思い出しますね」と3年前と重ねた。同じく3位で終えた10年、CSファーストステージの舞台は西武ドームだった。延長の末に2連勝し、勢いそのままに日本シリーズを制覇。いくらペナントで負け越していようとCSは全くの別物。いわばこの展開は“お約束”だ。
6回までに打点を挙げた井口、今江、サブロー、里崎は全員が10年の出場者。井口以外の3人は05年の優勝も経験している。6回の適時二塁打など、2長打の里崎は「今日はジジイが頑張りましたよ!
アッハッハ」と高笑いが止まらない。勝ち方を知る平均年齢35・5歳のベテラン勢に引っ張られ、8回には根元、加藤が5点をダメ押しした。
3年前の快進撃は「史上最大の下克上」として球史に刻まれた。名付け親の里崎は「今はいろんなスポーツで使われてるけど、元祖下克上は僕ら。本物を見せてやります」と口角を上げた。波に乗ったもん勝ちの晴れ舞台。今再びこの地で、歓喜の軌跡をなぞっていく。【鎌田良美】
▼ロッテが10点差で快勝した。プレーオフ、CSの10点差以上は73年阪急13-1南海、77年阪急18-1ロッテ、04年西武11-1ダイエーに次いで9年ぶり4度目だ。ロッテはポストシーズンの西武戦で05年プレーオフ○○、10年CS○○に次ぎ5戦負けなしとなった。



