阪神の来季入閣候補にWBC日本代表でコーチを務めた高代延博氏(59)が浮上していることが14日、分かった。09年から入閣していた久慈照嘉内野守備走塁コーチ(44)の今季限りでの退団が濃厚となっていることが同日、判明。和田体制3年目を支える新スタッフとして広島、中日、オリックス、そしてWBC日本代表などで経験豊富な高代氏の名前が挙がった。

 5年間に渡って内野守備走塁部門のコーチとして阪神を支えてきた久慈コーチがCSファーストステージ広島戦に敗退後、球団に辞任を申し入れていたことが判明した。久慈コーチは14日、西宮市内で「昨日(13日)話をしました。今後は決まっていません」と話した。和田監督就任時からのスタッフで、今後は球団、現場ともに慰留すると見られるが、本人の意思は固く、翻意できるかどうかは微妙な状況だ。

 関係者によれば、来季新スタッフの候補に高代氏が浮上した。引退後、広島で指導者のキャリアをスタートさせた同氏は、星野中日で99年の優勝に尽力。日本ハム、ロッテでコーチを歴任。そして、04年から08年は落合中日の野手総合チーフコーチとして04年、06年のリーグ優勝、07年日本一に貢献した。

 内野手の指導はもちろん、三塁ベースコーチの手腕も高く評価されており「日本一の三塁ベースコーチ」と称される。第2回、第3回、WBC日本代表のコーチも務めており、経験値は非常に高い。

 11年にオリックスで岡田監督を支えるヘッドコーチに就任し、12年シーズン限りで退団。今季はWBC日本代表のコーチを務めたのみ。阪神でのプレー、指導経験はないが、和田阪神3年目のスタッフ候補に浮上した。

 ◆高代延博(たかしろ・のぶひろ)1954年(昭29)5月27日、奈良県生まれ。智弁学園-法大-東芝から78年ドラフト1位で日本ハム入団。遊撃手として79年ゴールデングラブ賞、80年ベストナイン獲得。89年広島に移り同年引退。現役通算917試合、772安打、57本塁打、346打点、打率2割5分6厘。90年から広島、中日、日本ハム、ロッテ、中日、韓国ハンファ、オリックスでコーチを歴任。WBC09、13年大会でもコーチを務めた。現役時代は170センチ、73キロ。右投げ右打ち。