ロッテ成瀬善久投手(28)が明日17日、楽天とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦に先発する。楽天戦は昨季から5戦負けなしと好相性を誇る。投げ合うのは、今季無敗の楽天田中将大投手(24)。約3カ月にわたる2軍調整から復帰2戦目と不安も残るが、エース対決を制して先陣を切り、ペナントレース3位からの逆転日本一へ弾みをつける。

 成瀬の今季CS初登板は、マー君とのエース対決になった。ファーストステージ突破から一夜明けた15日、先発投手陣とともに仙台入り。Kスタ宮城のブルペンで62球を投げると、川崎ブルペンコーチは「成瀬なりにキレが良くなっていた」と期待を込めた。

 楽天はお得意さまだ。昨年3月から先発した5試合で負けなしの4勝。対戦防御率0・98と抜群の安定感を誇る。「やってみないと分かんないですよ。見てのお楽しみ」。左肩痛による不振で6月末から約3カ月間2軍落ちしており、まだ復帰2戦目と不安は残るが、左腕エースの力を生かすには最適の相手といえる。

 しかも相手は24勝無敗の田中だ。「開き直って」投げるにはこれ以上ない相手だろう。ファイナルステージは楽天に1勝のアドバンテージがある。つまり初戦を落とせば、0勝2敗からのスタート。投手陣を無駄遣いできない短期決戦に、伊東監督も「余計やりくりが大変になる」とため息を漏らしたが、制球のいい成瀬なら、仮に負けても相手打者の情報収集ができる。

 久々の復帰戦となった8日、西武とのシーズン最終戦は3回4失点で敗戦投手。ファーストステージ中の13日に28歳の誕生日を迎えたが、出番は来なかった。ファイナル進出を信じ「試行錯誤中ですね。投げる間合いとか、すべて」と100球を投げ込みながら、来るべき舞台へ備えていた。

 成瀬には3年前、ソフトバンクとのファイナルステージで2完投し「史上最大の下克上」に貢献した実績がある。成瀬が第1戦、そしてこの日1軍合流したグライシンガーが第2戦に入れば、前ステージで投げた古谷、松永、唐川を中6日で休ませることも可能だ。「3位からなので失うものがない。僕自身、のびのびやって、もうひと回り大きくなれると思う」。日本一への挑戦権をかけた最終ステージ。エースが幾重もの役割を持って、楽天撃破の突破口を開く。【鎌田良美】