【台北(台湾)11日=押谷謙爾、木下大輔】強化試合の台湾3連戦に全勝した侍ジャパンの小久保裕紀監督(42)が「魂」重視の選考を予告した。一夜明けのチーム宿舎で「積極的に侍ジャパンに入りたいと言った選手ばかりで、代表意識が高かった」と第1期メンバー28人を高く評価した。今宮、中村は負傷しながら出場を直訴。「うまい選手より、強い選手がいい」と理想の選手像を明かし、「積極的に来るのか、呼ばれたから仕方なく来るのかでは違う。いかにそういう選手が増えるか」と今後もモチベーション重視の人選を示唆した。

 また、今回の相手はプロアマ混合ながら3戦目は1-0で辛勝したことで、走力と守備力の必要性を感じた。小久保監督は「いい投手になると長打は難しい。逆に走塁という点では世界トップクラス。走塁の高い選手という視点になる」と機動力の大切さを再確認し、「センターラインは正直、守備重視」と具体的な選手タイプを描いた。堅守で株を上げた菊池を、予定変更して全3試合にフル出場させている。

 もちろん「集中力の意地と決断力。スピードを求められる」と初采配を終えた自分の課題も見えた。若き侍ジャパンはこの日帰国して解散。新米監督を含めた各自がレベルアップするための充電期間に入る。