球界の鬼太郎になる!

 日本ハム武田勝投手(35)が、今オフにオカリナをマスターすることを誓った。15日、札幌市内の商業施設でラジオの公開生放送に出演。現在、独学でレッスンに励む楽器の音色を札幌ドームでのヒーローインタビュー時に披露することを宣言した。今季8勝に終わり、来季は巻き返しを期すシーズン。35歳にして初めて手にしたアイテムを自由自在に操る「ゲゲゲの武田勝」となって、強打者を倒していく。

 巻き返しの切り札は、意外なものだった。今季、5年連続2ケタ勝利を逃した武田勝が、オカリナを習得中であることを明かした。「今は練習中です」と、人気漫画「ゲゲゲの鬼太郎」で主人公の鬼太郎が仲間を呼ぶために吹く、あの楽器のマスターに励んでいるという。発奮材料となり得るサプライズ計画がある。「(ヒーローインタビューで)オカリナを吹いて登場する」。会場のファンはもちろん、ラジオに耳を傾けていたリスナーもじぇじぇじぇ、いや、ゲゲゲと驚いたであろう宣言だった。

 球界の鬼太郎を目指して、地道に自主トレを行っている。11月下旬に応援大使を務めた上ノ国町を訪れた際にオカリナを購入。「音階が全然分からないので、とりあえず(付属の)紙を見ながら」と、時間を見つけてはオカリナと向き合っている。日々、上達を実感しているようで「引き出しが増えたかなと思って、いろんなところで出していこうかなと」と、腕前を見せる場所を模索するなかで、札幌ドームでの披露を夢見るようなった。そのためにも、本拠地での快投が絶対条件。来季へ向けたモチベーションは上がる一方だ。

 隣で聞いていた斎藤には「絶対やらない」と突っ込まれたが、公私に親しい後輩にピシャリと言った。「見とけよ」。投手陣のリーダ格として、最下位に終わった今季のリベンジに燃える気持ちはチームの誰よりも強い。「強い投手陣を引っぱっていきたい。同じ方向を向いていけるように」。鬼太郎は妖怪笛と呼ばれるオカリナを仲間を呼ぶために使用する。ストレートパーマでさらさらヘアーの容姿も似ている武田勝も、日本球界初?

 の選手兼オカリナ奏者として、優しい音色で仲間を引っ張る。【木下大輔】