カープの柱になりま~す!

 広島ブライアン・バリントン投手(33)が29日、マツダスタジアムを訪れ、来日4年目の目標として3年ぶりの年間200イニング超えを掲げた。前日28日に再来日し、この日は他の外国人選手4人とともに自主トレ。昨季セ・リーグで誰1人達成できなかった数字をクリアし、チームを23年ぶりのV奪回に導く。

 聡明(そうめい)なビジネスマンのようなたたずまいに風格が漂う。マツダスタジアムの駐車場。バリントンは冷静な語り口で自身にノルマを課した。

 「過去2年は170イニング程度しか投げられていない。200イニング投げられたら、ケガなく1年間貢献できたということ。なんとかクリアしたい」

 再来日から一夜明け、助っ人総勢5人でキャッチボールなどの自主トレを行った。昨季は28試合先発で11勝9敗、防御率3・23。「2桁勝利カルテット」を引っ張り、チームを16年ぶりのAクラス入りに導いた。ただ、イニング数172回2/3には納得できていない。

 来日3年目を終え、200回超えは1年目の11年だけだ。昨季、セ・リーグで最多投球回数を記録した阪神メッセンジャーでさえ196回1/3どまり。高い壁だと理解した上で挑戦する。

 投手陣の柱としての自覚が強いのだろう。開幕投手については「NO!

 それはマエケンの仕事だよ」と苦笑いしたが、米国滞在中もチーム状況を小まめにチェックしてきた。昨季10勝した大竹がオフに巨人へFA移籍。一方で大物ルーキーのドラフト1位大瀬良大地(22=九州共立大)同2位九里亜蓮(22=亜大)らが入団。今季も再び投手王国を結成できると信じてやまない。

 「すごく期待できる選手が入ったと聞く。彼らも含めて大竹の穴を埋めれば、確固たる投手陣を作れる」

 自身は米国シカゴ近郊で自主トレを続けた。年明けは大寒波でマイナス30度近くまで冷え込む夜もあったが「10年に1度の寒波だったけど、室内で練習したから問題ないよ」。ランニングや筋力トレーニング、キャッチボールなどで万全の準備を進めてきた。

 「大竹が投げる時はホームランを打ちたいね」。最後はラーメン好きの師匠でもあった大竹に向け、来日初本塁打まで予告。23年ぶりのV奪回を達成するため、投打で!?

 カープをけん引する。【佐井陽介】