<オープン戦:ソフトバンク8-1西武>◇22日◇宮崎アイビー

 人類への進化打!

 ソフトバンクの超強力打線が初の対外試合で爆発した。西武とのオープン戦に快勝。7番中堅で先発出場の柳田悠岐外野手(25)が5回に「チーム1号」となる満塁アーチで存在感を示した。悩んだキャンプ序盤の「ゴミ」から終盤は「チリ」に変化し、豪快なグランドスラムで「ヒト」になったと笑わせた。恐怖の7番として相手に威圧感を与えそうだ。

 上り調子を証明する一打だった。柳田は真ん中に入ったスライダーを逃さなかった。カウント2-2と追い込まれていたことで、腹八分目のスイング。それでも低い打球はすぐさま右翼席に届いた。対外試合チーム1号となるグランドスラム。「真っすぐをバックスクリーンに打つイメージだった」。昨年オープン戦で12球団トップの6発。今季も初戦から大アピールだ。

 キャンプ序盤は調子が上がらなかった。11日のシート打撃では引っ掛けた内野ゴロ3本で、悔しさから自らを「ゴミ」と表現した。ただ翌12日からの紅白戦で挽回。チームで1人だけ全5試合に安打し「ゴミがチリくらいになった」。そしてこの満塁弾に「ヒトくらいにはなったんじゃないですか」と笑わせた。

 ダーウィンも真っ青?

 の進化には理由がある。藤井打撃コーチは「テークバックした時に、自分の形で収まっている。いつでも打てる体勢で待っている」と分析。柳田自身も「ボールを待てるようには少しずつなってきた」。本塁打の1球前、チェンジアップに崩されながら大ファウルを放ったのがいい例だ。

 「7番は気楽。自分の打席に集中できる。他にいいバッターばかりなので」。李大浩の加入でクリーンアップが固定。柳田は争いが激しい外野の定位置をつかめば、打線の下位を打つことになりそうだ。オリックス糸井をして「日本人で一番飛ばす。バケモン」と驚く長距離砲が7番にいれば、まさに脅威だろう。

 ほぼベストメンバーで臨んだ打線は切れ目なく11安打8得点。「相手にも柳田の7番は嫌なはず。どこからでも点が取れるのは最高の打線」と藤本打撃コーチも満足げだ。オープン戦から全試合フルイニング出場を目指す柳田は「チャンスで多く回ってくる。メンタル強くならないと」と、新たな課題を掲げた。【大池和幸】