<オープン戦:ソフトバンク5-8西武>◇23日◇宮崎アイビー
巨人から西武に移籍した脇谷亮太内野手(32)が意地を見せた。ソフトバンクとのオープン戦に「1番・三塁」でフル出場し、1本塁打を含む3安打3打点。もう1歩でサイクル安打となる活躍で伊原春樹監督(65)ら首脳陣に存在感をアピールした。フリーエージェント(FA)で巨人に移籍した片岡の人的補償で加入した男が打線に火をつけ、12安打8得点でチームを今季初白星へと導いた。
ユニホームが変わってもスタイルは変わらない。2試合連続で1番に入った脇谷が、ひと振りでチームに勢いをもたらした。1回。ソフトバンク新垣の初球を捉えた。「キャンプでは強い打球を打とうと意識してやってきた」と打球は右中間を真っ二つに破った。迷うことなく俊足を飛ばし一気に三塁へ滑り込む。「昨日は3球三振でふがいなかったのでチームに勢いをつけられて良かった」。続く斉藤の右前打で先制のホームを踏んだ。
思い切りの良さで主導権を奪うと、次は勝負強さを発揮。第2打席は2回無死三塁の好機で迎えた。2ボールからのファーストストライクを見逃さず中前に適時打を運んだ。4回の第3打席は、ここでも初球を完璧に捉え右越え2ラン。「去年のオープン戦以来じゃないですか。ロッテ戦で藤岡からだったと思います」と、約1年ぶりの感触がよみがえった。
8年間在籍した巨人と別れ、新天地で勝負に出る。本意ではない移籍とはいえ「自分は後がない状況。1年でも長く野球をするためにアピールしていくしかない」と必死にバットを振っている。21日にキャンプ地の宮崎・南郷から巨人時代に慣れ親しんだ同・青島に宿舎を移した。「ここなら慣れているからね」と秋山ら若手を連れてなじみのとんかつ店に出掛けた。秋山も「すごいおいしかったです。さすが脇谷さんです」と、若い選手が多い西武ではベテランとしての立ち位置が板についてきた。
伊原監督も「ゲームになればいい仕事をしてくる。現実的に今はスーパーサブ的なね」と目を細めた。開幕オーダーは1番に栗山が入り、三塁も新外国人のランサムを起用することが濃厚だが、脅かす存在として期待される。昨季、巨人では49試合の出場にとどまったが、まずは伊原ライオンズの最強ジョーカーとして名乗りを上げた。【為田聡史】



