龍馬の地で雄星が帰ってくる。西武菊池雄星投手(22)が3月1日の練習試合、オリックス戦(高知・春野)で先発する。昨年8月6日の日本ハム戦以来、約200日ぶりの1軍マウンド。昨季は前半戦で9勝をマークしながら左肩痛で後半戦を棒に振った左腕が、事実上の“1軍復帰登板”から、シーズンに向けた本格モードに突入する。

 本人も周囲も待望する1軍マウンド。昨季8月の悪夢を払拭(ふっしょく)するための舞台が用意された。キャンプ中は「いろんなフォームを試しながらです。自分の中で徐々に感触をつかめたらと思ってやっている」と焦らずに調整を続けてきた。ここまで紅白戦を含む実戦登板はなく、11日のフリー打撃登板で久しぶりに打者と対戦。直球のみを66球投げ込み、「打者が立った景色と反応を確認しながらだった。実戦から遠ざかっていたので(出来は)何とも言えない」と話していた。

 すでに、伊原監督が開幕ローテ入りを明言しており、アピールというよりはシーズンを見据えた登板になる。順調にいけば、開幕カードの楽天3連戦(西武ドーム)での先発が有力。実戦は昨年9月26日のイースタン・リーグ(対ヤクルト)以来となるが、清川投手コーチは「実戦向きの投手だから、本人も実戦で投げていった方がいいと思っているでしょう」。菊池も「実戦に入ればマックスでいくと思うので、そこで課題も見えてくる」と心待ちにした。【為田聡史】