日本ハム栗山英樹監督(52)が24日、3月28日の開幕戦(対オリックス、札幌ドーム)を、8年目左腕の吉川光夫投手(25)に任せることを明言した。北海道移転11年目と吉川の背番号34にかけ、午前11時34分に姿を見せ「吉川でいきます。ファイターズがどう進んでいかないといけないか。吉川が引っ張っていかないと進まない」と説明した。

 開幕投手明言よりも、本人へ伝えた時期が超異例だった。昨年2月下旬、武田勝に手紙で開幕投手を伝えた同じ日、吉川にも翌年の開幕を託す旨の手紙をすでに手渡していたからだ。期待を伝え、自覚を促すのが狙い。結果的に昨季は、左肩や肘に痛みを抱えた影響もあり、7勝15敗と大きく負け越した。今キャンプは連日力強いボールを投げ込み、初実戦となった今月20日ロッテ戦でも、真っすぐとカーブだけで2回1失点とまずまずの内容だった。同監督は「周りのチームメートが納得しないならダメだと思っていた」と話したが、調整は順調に進んでおり、発表に至った。

 練習休日のこの日、吉川は「ノーコメントで」と語らなかったが、栗山監督は「ダルやマー君はここっていう試合できっちり投げている。エースってそういうもの」と球界を代表する投手を引き合いに出し、大きな期待をかけていた。【本間翼】