日本ハムが3月28日の開幕戦オリックス戦(札幌ドーム)に“レジェンド”を登場させることが24日、分かった。03年から5年間、チームを率いて日本一1度、リーグ優勝2度の功績を残した元監督のトレイ・ヒルマン氏(51=ヤンキース育成担当特別補佐)を開幕セレモニーに招く。ヤ軍で楽天から移籍した田中のサポート役など多忙な中、来日を快諾。北海道を本拠地として11年目のスタートを、移転草創期に常勝軍団を築いた象徴が盛り上げる。

 北海道で次の10年を記す第1歩に、日本ハムの“レジェンド”が花を添える。3月28日、札幌ドームで行われる開幕オリックス戦。日本一1度を含む2度のリーグ優勝を遂げた元監督のヒルマン氏が、覇権奪回を目指す門出のセレモニーに登場することが明らかになった。今季で本拠地を北海道に移転して11年目。過去10年の間に常勝軍団の源流を作った先人を招き、開幕戦に臨むことになった。

 超多忙なスケジュールの合間を縫って来日する。ヒルマン氏は現在、ヤ軍の育成担当特別補佐を務める。今季は楽天から田中が移籍。日米のメディアから注目を浴びる中で仕事にまい進しているが、1月に札幌の球団事務所を訪問した際には「今でも私の人生の中で、いい思い出として5年間の風景が心に刻まれている」と“日本ハム愛”を強調。大リーグの開幕も間近に控えて慌ただしい時期だが、日本ハム側からの呼びかけに快諾した。

 チームは今季、原点回帰をテーマに掲げる。スローガンにアイヌ語の「トゥミコロクル」(ロとルは小文字)を採用したのも、北海道を本拠地とする球団として、北の大地の原点に立ち返る意味を込めてのもの。そんな年の開幕戦を彩るビッグゲストとしてヒルマン氏は、うってつけの存在。弱小球団を変ぼうさせた象徴として、開幕直前の選手らの士気も高めそうだ。

 栗山監督にとっても心強い援軍となる。1月に初対面した際には「目指す方向と一緒だった」と、ヒルマン氏に感銘を受けた。同氏も「栗山監督は素晴らしい監督。常に前を向いていて、すばらしい」と、互いに認め合った存在だ。セレモニーでは06年の25年ぶりリーグ制覇、44年ぶり日本一や翌07年のリーグ連覇の軌跡などを映像で振り返ることになりそう。伝説の指揮官とともに輝かしい歴史を胸に刻んで、日本ハムの14年シーズンは始まる。