悩める大砲にサクラサク、だ。阪神の新外国人マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ3A)が「急成長」で指揮官を喜ばせた。26日、甲子園室内でシート打撃に参加し、金田から火を噴くようなライナーで二遊間を破った。和田豊監督(51)も「昨日の試合で何かをつかみかけてるかな。オープン戦の最後(23日)とは全然、タイミングの取り方もスイングも変わっているね」とうなずいた。

 前日25日のウエスタン・リーグ中日戦で左腕岩瀬から右中間二塁打した。掛布DCのヒントもあり、軸足に体重を残すように心掛け、ボールを迎えにいく悪癖を修正。この日も指揮官から身ぶり手ぶりで8分間アドバイスされた。ゴメスは「開幕戦へ生きた球を見られた」と安藤から右方向、鶴と二神からは中堅方向への飛球を飛ばした。

 開幕4番白紙も視野に入れる和田監督がひと安心だ。「4番」の問いに「ここでは言わんけど」とニヤリとしながら「経験しながら、オマリーやマートンに聞いてきたものと一致してきている。決して打撃の状態は悪くない」と分析した。運命の3・28、ゴメスの打棒が花開く…と信じて開幕の地、東京に入った。【近間康隆】