<中日4-1阪神>◇23日◇ナゴヤドーム

 ありゃりゃ…。満塁2度で無得点じゃ勝てませんわ。12球団最多134得点の猛虎打線が、拙攻の連続で連勝は4でストップ。同一カード今季初のロード連勝も逃す黒星で、巨人に抜かれ3位に転落。まずは今日24日にビジター初勝ち越しを決め、再び上昇気流に乗ってみせる!

 老練だった。好調阪神打線が、スルリスルリと川上にひねられた。チャンスはつくった。昨季までのように「ここで1本」が出なかった。最終回、代打新井良が一矢報い、無得点負けは阻止した。38歳の右腕に、7年ぶりとなる阪神戦通算28勝目を献上。「虎キラー」という嫌な響きを復活させてしまった。

 和田監督

 あそこで先行できなかったので、流れを持って来られなかった。

 悔やんだのは6回だった。ともに無得点のまま、ゴメスの四球とマートンの二塁打で1死二、三塁の好機にした。指揮官が動く。そこまで2打席2三振の今成に代えて、告げたのは前日に代打決勝打の新井。「とっておき」で勝負に出た。

 和田監督

 今成も合っていなかったし、チャンスもなかったし。あそこで勝負だと。

 新井は際どいところを見極め、冷静に四球を選んだ。想定内の1死満塁。ここで復調の兆しを見せていた福留に懸けた。チームにとっても、本人にとっても大きな一打を-。遊撃は前進守備、二塁は定位置。ムードも高まったが…3球目の低めカットボールを二飛。新人梅野もそのまま打席へ送り込んでの遊飛で、また「0」を並べた。意気消沈したメッセンジャーは、直後に3点を失った。

 和田監督

 (福留は)ああいうところで打たないと、上がっていかないよね。昨日はタイミングがとれていたけど、あの打席に関してはね。ゲームに出てるからには結果も求められる。(梅野は)メッセが0に抑えていたし、なかなかキャッチャーは代えられない。

 試合前までは12球団で唯一、チーム打率が3割を超えていた。1回から4イニング連続で塁上をにぎわせながら、川上と谷繁の計81歳バッテリーが一枚上だった。中日が継投に出た7、8回は併殺打で好機拡大できなかった。連勝が4で止まる敗戦で、ビジターでの今季初連勝も逃してしまった。

 関川打撃コーチは「ランディ(メッセンジャー)に申し訳ない」と頭を下げた。巨人が勝ったため3位へ転落。貯金はまだ5ある。今日24日に勝てば、3~4月の月間勝ち越しが決定。長い戦い、下を向いている暇はない。【近間康隆】

 ▼阪神がナゴヤドームでの中日に敗れ今カード1勝1敗。今季ビジター4カードで連勝はない。今日24日に今季初のビジター勝ち越しをかけて臨む。ちなみに、昨年もビジターは8月23日からの中日(ナゴヤドーム)3連戦で3連勝したのを最後に5カード勝ち越しがなく、今日勝てば昨季から通じて9カードぶりの勝ち越しとなる。昨年のロード戦績は37勝34敗1分け。今季はロード4勝7敗、ホーム10勝2敗。