<DeNA6-2中日>◇29日◇横浜

 中日田島慎二投手(24)がまた沈んだ。ルナの5号ソロで追いついた直後の8回に登板し、DeNA先頭筒香への四球から自滅。1死満塁から荒波に決勝満弾をたたき込まれた。浅尾不在の8回を任されてきたが、これで9試合連続で3者凡退がない不安定投球。セットアッパー剥奪が濃厚になった。

 友利投手コーチは「四球から同じミスの繰り返し。投手は他にもいる。いろいろ考えます」と突き放すように言った。3失点した22日阪神戦後、谷繁監督は8回の男からの降格を示唆したが、森ヘッドが「8回は田島で」と説得。だがチームは3連敗で借金も3となり、もう余裕はない。

 27日ヤクルト戦で救援失敗した7回の男、福谷も2四球を与えるなど2死満塁を招いた。何とかしのいだが、次回投球次第では「勝利の方程式」が全面解体される可能性もある。代役は高橋総、祖父江、武藤あたりか。岩瀬はまだ登板7試合で3セーブ。守護神にバトンをつなげない現実が苦闘を象徴している。

 四球病の克服も緊急課題だ。3連敗中の決勝点の傷口は26日大野、27日福谷、この日の田島とすべて登板直後の四球から。谷繁監督は「はっきりしているんで何とかしていかないと」と奮起を促した。ズルズルとBクラスに甘んじるわけにはいかない。【松井清員】