<楽天2-3ロッテ>◇30日◇コボスタ宮城

 楽天上園啓史投手(29)が、2四球に泣いた。2軍から昇格したこの日、今季初登板の先発マウンドを託された。4回まで無四球無失点と、投手戦を演じる好投を披露したが、5回に2四球と2安打で2点を失った。4回1/3での降板は、悔やまれるものの、次回先発のチャンスはつなぎ留める内容だった。チームは1点差負けで5連敗を喫し、4位タイとなった。

 痛恨の2四球だった。5回だ。先頭のサブローに、カウント2-2からの外角低め直球がボールとなる。フルカウントから外のフォークも、ボール。この試合初めての四球を与えてしまった。0-0の接戦における、先頭打者への四球は、ただの四球ではない。次打者のクルーズには初球を安打される。続く里崎に先制適時打を許してしまった。

 1死を取り、なお一、三塁で打者は伊志嶺。フルカウントからの直球は、無情にも外角にそれた。この回2個目の四球で満塁とすると、ベンチは降板の判断を下した。5回を投げきれなかった上園は「あの四球だけです。四球が全てです。先頭打者の四球から始まり、ピンチを広げてしまいました。4回までは良いペースで投げられていたので、悔しいです」と、ただただ、2つの四球を悔やんだ。

 阪神から楽天に来て3年目。まだ、白星がない。勝ちたい思いは募る。2軍で結果を残し、昇格即、チャンスをもらった。大久保2軍監督からは「もう十分、1軍でやれるぞ」と声を掛けられて送り出された。この日の2軍球場では、酒井2軍チーフ投手コーチらが口をそろえて「天気が心配だ。(上園が)投げられればいいな」と、巣立った上園の好投を楽しみにしていた。

 チームの期待を背負っての登板だった。周囲と自身の思いが強かった分、力みが出たのか。2四球が痛かった。森山投手コーチは「(サブローを)2-2から、フルカウントにしたのがね…。悔やんでいるだろうな」と、惜しんだ。

 チームは5連敗。沈滞ムードから脱出の糸口は見えないが、星野監督は「いいボールを丁寧に投げていたんだけどな。サブローの四球からおかしくなって、外国人への1球目。初球から来るのは分かっているのにね。バッテリーがもっと警戒しないといけなかった」。上園に対しては一定の評価をした。次回こそ、チームを浮上させる投球が期待される。【金子航】