4月14日に左膝を手術した日本ハム稲葉篤紀内野手(41)が、“キャンプイン”した。9日、2軍施設の千葉・鎌ケ谷で、術後初めての打撃練習を行った。ティー打撃で約40スイング。「久しぶりだし、気持ちがよかった」と笑顔を見せた。実戦復帰までは、さらに3週間ほどかかる見込み。「これだけ(投手のボールを)打っていないので、振り込まないと。もう1度キャンプをするくらいの気持ちでやりたい」と気を引き締めた。

 この日は2軍も全体練習だったが、稲葉はトレーナーを伴い、ただ1人、室内練習場にいた。「まだ歩く段階だから。(他選手の)邪魔になる」。それでも、塁間の距離でキャッチボールを行い、バットも持った。「怖さもあるし、痛さもある。でも少しずつ振れるということだけでも、回復している」。復帰へ向け、着実に歩を進めている。

 今後は状態を見ながら運動強度を上げ、実戦的なプレーが組み込まれていくことになる。「投げる方は問題ない。でも打つ方。そんなに簡単に打てるものじゃない」。通算2149安打。人一倍の努力で積み上げてきたからこそ、プロの厳しさを知っている。その目に、闘争心が戻ってきた。【本間翼】