<広島5-3ロッテ>◇29日◇マツダスタジアム

 広島が、エース前田健太投手(26)で14年ぶりのリーグ30勝一番乗りだ。8回1失点の好投で5勝目。5試合ぶりに初回を無失点で切り抜け、要所でエースならではの力投を見せた。

 真骨頂は4-0の5回。1死からの3連打で1点を返され、なお1死一、二塁。ロッテが、前夜逆転3ランを放ったブラゼルを代打に送ると前田のギアもトップに入った。「三振も多い打者。三振を狙って、取りに行きました」。149キロの速球から入ってファウルを打たせ、最後は141キロチェンジアップで空振り三振。続く角中には最速151キロ速球とスライダーで攻め、148キロ速球で見逃し三振を奪った。

 パイレーツ、レンジャーズなどが視察した前で、変幻自在の投球を披露。試合の中で力を抜いた状態で「キレのある球、スピードのある球を投げられること」を求めてきた。この日「同じ球種でも球速差をつけたり、いろいろできる余裕があった」と今季最多132球に復調の実感があった。

 数年前からつけ始めたパワーストーンを今年も首に巻いている。「優勝じゃ!」と叫んだファンの願いをかなえるため、エースがチームに勇気を与えるパワーストーンになる。【堀まどか】