<阪神0-4日本ハム>◇18日◇甲子園
大きく強く進化して甲子園に戻ってきた怪物に虎が踏みつぶされた。日本ハム大谷がプロ初の甲子園マウンドで自己最速160キロの速球を軸に圧倒的な投球。6回2死までパーフェクト、8回までわずか1安打で牛耳られた。カテナチオ大谷に勝てないっちょ。完封負けの虎は2試合を残して交流戦負け越しが決定。一夜で3位に転落した。
甲子園が脱帽した。マンモスに立ちはだかった大谷に、猛虎打線は完璧に封じられた。降りしきる雨も、22分間の中断も味方にならず、聖地で「あわや」を逃れるのが精いっぱい。前日17日は藤浪の力投をたたえたばかり。そんなタテジマ一筋30年目の和田監督も、藤浪と同学年の右腕にお手上げだった。
和田監督
う~ん…悔しいけど完敗やな。パ・リーグはいい投手たくさんいるけど、いいというか、もう、すごいという投球やったね。真っすぐだけじゃない。ボール先行してても、スライダーで簡単にストライクを取れるコントロールをしていた。的を絞ってるんだけど捉えきれなかった。
残像も映像も関係なかった。3月8日のオープン戦(甲子園)で5回1得点。指揮官は「全然違う」と進化に驚いた。初回から150キロ台後半を連発され、2回には2度も160キロをマーク。さらにキレのあるスライダーやフォーク、カーブも低めに制球されて11三振を奪われた。
試合前は大和や緒方、梅野が「疑似大谷」と格闘していた。マシンに5メートルほど近づいてバント練習。緒方は「160キロの速さを体に覚え込ませよう」とバットを構えていたが本物はそれ以上だった。8回に大谷が治療でベンチに下がると、スタンドから続投を求める「ブーイング」。虎党も完封ショーを楽しみにするほど魅了されていた。
交流戦は2年ぶりの負け越しが決定。わずかな望みを豪腕にスパッと断たれ、再び広島と入れ替わって3位転落。和田監督は「あと2つあるので、しっかりしたゲームをしてリーグ戦に入っていきたい」と前を向いた。引きずることすらできない黒星だった。【近間康隆】



