<楽天3-2日本ハム>◇26日◇コボスタ宮城

 楽天星野仙一監督(67)が復帰2戦目で、待望の勝利を挙げた。今季2戦2敗の日本ハム大谷対策を徹底し、粘り強く2得点。前回9日の対戦で16三振も食らったが、高めを振らず、3盗塁と足でかき回し、10勝目に待ったをかけた。接戦の粘りを勢いに変え、同点の9回2死走者なしからのサヨナラ勝ち。連敗を3で止めた。

 星野監督の言葉が選手を奮い立たせた。9回裏の攻撃前、選手に言った。「久しぶりにサヨナラを見せろ!」。前日25日の復帰戦で、大敗。これ以上ふがいない姿を見せるわけにはいかなかった。2死からだった。嶋が二塁打を放つと、続く聖沢が決めた。145キロのスライダーをはじき返すと二塁走者の嶋が生還し、サヨナラ勝ち。「本気で言っていなかったけど、現実になったな」と喜んだ。

 3試合目の対戦となった大谷に116球投げさせたことが、勝利を呼び込んだ。前回は160キロ近い直球とフォークに手も足も出なかった。星野監督が戻ってきた楽天はひと味違った。「簡単にアウトになるなと言った。フォークの空振りはOK。粘っていけと」。試合前、高めは捨てろと指示を出した。威力のある高めの直球は力負けする。ならばと変化球の三振は覚悟し、確実に打ち返せる真ん中付近のゾーンを集中して狙わせた。

 1回に、先制パンチを食らわせた。先頭打者の松井稼が初球を狙い澄ました。154キロ真ん中低めの直球を中前へはじき返した。直球を狙っていると意識させ、大谷は変化球主体に切り替える。「初回にバーンと打てば、変化球が増える。それが後々効いてきた」(平石打撃コーチ)と球数が増え、疲れが見え始めた同点の5回。2死一、二塁から岡島が高めに抜けたフォークを捉え、中前打を放ち一時勝ち越した。

 3盗塁と足でも揺さぶり、大谷のリズムを崩したことに、星野監督は「カウントによって思い切っていけと言ったら、思い切ってスタートを切ってくれた」と選手を褒めた。復帰後初白星に「1つ借金を返したくらいで、笑顔なんて出るかい!」と言いながらも、ニヤリと笑った。再び東北を熱くするため、チームは一丸となっている。【島根純】