<オリックス1-2西武>◇31日◇京セラドーム大阪

 豪快フルスイングが“長打”をもたらした。西武森友哉捕手(18)が、また打った。1点リードの8回、木村の代打で先頭で打席に入った。「気持ちとタイミングだけ計って、ベンチで準備をしていた」。7回まで2安打に抑えられていた東明の初球をバットの先で捉え、中前に落とした。中堅手の駿太が目測を誤り、後逸する間に二塁まで進みプロ初の長打をマークした。

 前夜の1軍デビュー戦でも初打席にフルスイングでプロ初安打を放った。右翼フェンスを直撃も打球が強烈すぎて単打だった。逆に、この日は中前二塁打の珍現象に「初球からいこうと思っていました。あれは長打じゃないですよ」と照れた。それでも田辺監督代行は「やっぱり下半身がすごいからね。粘りがある。あのスイングだから打球の目測を誤ってしまう。今は(チームで)一番振れている。思い切りもいいしね」とスイングに目を細めた。

 出塁直後には代走を送られ、18歳というよりは大ベテラン!?

 かのような起用だった。わずか1分足らずのプロ2戦目だったが、今日8月1日の楽天戦は初の先発マスクが内定。森は「しっかり準備だけはして、いつ言われてもいいようにしておきたいです」と平常心で話した。

 デビュー戦は初打席初安打、2戦目は初長打と連日の安打で“打率10割”をキープ。両親がスタンドから見守った地元大阪とは別れを告げ、次は仙台に乗り込む。「まだまだ緊張しますが、気持ちだけはしっかりと持ってやりたいです」と、真っすぐ前だけを見た。【為田聡史】

 ▼森が前日のプロ初打席に続いて2打席目も安打。プロ入り2打席連続安打の高卒ルーキーは、85年湯上谷(南海)が8月21日阪急戦で記録して以来、29年ぶり。西武では86年清原が4月5日のプロ初打席から四球、左本、左安、右二と3打数連続安打を記録したが、初打席は四球。ドラフト制後(66年以降入団)、西武の高卒ルーキーでプロ入り2打席連続安打は初めてになる。