<ヤクルト9-0中日>◇2日◇神宮

 ヤクルトはブレーク中の雄平外野手(30)と山田哲人内野手(22)が、派手な肩書付きアーチ競演で3連勝&2カード連続勝ち越しへ導いた。口火を切ったのは山田だ。1回、自身5本目の先頭打者アーチを左中間席に運んだ。「1番がホームにかえれば勢いがつく。高め変化球にうまく反応できました」と手ごたえ十分の17号。8回には2死満塁からダメ押しの2点適時打も放ち、123安打は中日大島と並ぶセ・リーグ最多に浮上した。

 勝利を決定付けたのは、雄平だ。3回1死満塁から自身初となるグランドスラムを左翼ポールにぶつけた。打球を見つめながら走り始めた。「切れるかと思ったんで。満塁は初めてだからうれしいです」と声も弾んだ。山田との共通点は多い。今年初めてオールスターに出場したこと。そして試合前には、11種類のトス打撃を取り入れて格段に成長した。

 違うのは、雄平が5月に月間MVPを獲得したことだ。4月までは2割2分4厘と低迷。「考えすぎていました。それがよくなかった。シンプルにストライクを打つ。割り切れない性格だけど、割り切る努力をするようにしました」と、意識を変えたところ5月からスランプはない。

 投手で入団した時から知っている杉村打撃コーチも感慨深げに言った。「10年前に言ったんだ。野手になればすぐ1億もらえるって。そしたらピッチャーで3000万の方がいいって」。投手で7年18勝。野手になって5年目で通算19本塁打を積み上げた。

 小川監督も2人の成長をたくましく感じている。「先制も大きかったけど、満塁が大きかった。2人ともマークが厳しくなる中で対応力が上がっている。本人たちの努力だ」。打線に勢いを呼び、4戦連続2ケタ安打。強力打線が息を吹き返した。【矢後洋一】